12月2日(日)放送の大河ドラマ「西郷どん」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)第45回から、田上晃吉演じる中原尚雄が登場する。
中原は、明治政府から下野し、西郷隆盛(鈴木亮平)が創立した鹿児島の私学校にやってくる元薩摩藩士で、終盤のキーパーソンとなる。
同作では、1年以上を通して薩摩ことば指導を務めてきた田上は、中原を演じどのように感じたのか、演技で意識したことや、現場の雰囲気などを聞いた。
ふるさとの薩摩への愛情を、僕自身の思いも重ねて演じました
――出演が決まった時のお気持ちを改めてお聞かせください。
撮影に携わるようになってから一年くらい経って、ちょうど「島編」の撮影のロケに行っている時に、制作統括の櫻井(賢)さんから、配役が決まったことを聞いたんです。
薩摩ことば指導という大役は光栄だと感じながら、『出演したい』という思いも強くあったので、出演が決まった時には感涙してしまいました。
演じることになった中原尚雄という人物は、僕の生まれ育った鹿児島の伊集院出身の方なんです。そういうつながりもあって、とてもうれしく思いました。
中原さんの、ふるさとの薩摩への愛情を、僕自身の思いも重ねて演じました。
――中原尚雄を演じる上で、どのように役作りをしていきましたか?
中原尚雄に知るために2度、鹿児島に帰りました。
その中で、一番参考になったのは、子孫の方々と交流する機会を設けていただけたことです。「西郷どん」に資料提供してくださっている、東川隆太郎先生にお願いして、中原さんのお墓の場所も探していただいて、お参りすることができました。
子孫の方の中に、僕の高校の後輩が一人いることが分かったんです。その方からSNSでメッセージがきて、「必要なものがあったら全部用意しますから言ってください」って言ってくれました。家系図や、中原さんが住んでいたであろう地域の地図など、彼に関わるすべての膨大な資料を提供してくれました。
子孫の方々からの、「どうかよろしくお願いします」という期待を背負いながら、作品に参加させていただきました。