小手伸也、怪演光る「原作ファンを裏切らないことが第一目標です」
現在放送中の織田裕二主演“月9”ドラマ「SUITS/スーツ」(毎週月曜夜9:00-9:54※最終話は夜9:00-10:09、フジテレビ系)。アメリカの大ヒットドラマ「SUITS」を原作に、勝利のためには手段を選ばないエリート弁護士・甲斐(織田)と、驚異の記憶力を持つ青年・大輔(中島裕翔)が、さまざまな訴訟を解決に導く姿を描く。
その中で、甲斐のライバル弁護士・蟹江役として、ひときわ異彩を放つ存在である小手伸也。“シンデレラおじさん”として世間の注目を集める彼に、ザテレビジョンがインタビューを実施! 作品に出演する思いや、知られざる素顔を明かす。
蟹江役は本家よりアメリカンに
――「コンフィデンスマンJP」(2018年、フジテレビ系)以来、二度目の“月9”メインキャストですが、前回と比べていかがですか?
まず、湾岸スタジオに来るという行為に慣れました(笑)。僕は基本的に電車移動なんですが、最適なルートの定期券も買いましたし。あと楽屋で精神的にくつろげるようになったとか、社食の麻婆定食がうまいとか、入館がスムーズになったとか…これ完全に社員の感想ですね(笑)。
芝居の話でいえば、「コンフィデンスマンJP」の五十嵐役は、バックグラウンドを背負わないことで、謎が引き立つようにしていました。今回は、原作という偉大なお手本があるなかで、原作ファンを裏切らないことが第一目標という部分が大きく違ってますね。
――蟹江の動きや表情など、思わず引きつけられる演技ですね。
僕の演技がディズニーっぽいとか、バズ・ライトイヤーに似ているという声もありますね。アメリカナイズな演技をしているという印象を抱く方が多いようですが、それは原作の蟹江に当たるルイス役を演じるリック・ホフマンさんの癖や仕草から近付こうとアプローチしたからだと思います。ただ、単なるトレースではなく、あの大仰な動きは、蟹江が持つ劣等感や向上心、ライバル心の表れだという解釈も至り、実はせりふから手振りがワンテンポ遅れてたり、逆に過剰になってたりといろいろ細かく考えてはいるんです。なので、実は蟹江の方が本家ルイスよりもアメリカンで、デフォルメされたキャラに見えるかもしれませんね。
――日本版「SUITS/スーツ」として、蟹江のチャームポイントはどこだと思いますか?
両手を広げておどける、なんて日本人はしないじゃないですか? それをしてしまうところ。そうしないと自分を見せられない小心さ、その弱さこそ彼ならでは愛嬌なのかなと思います。あとは、時折出てくる英語ですね。あれ全部アドリブでお恥ずかしいんですけど(笑)。