吉岡という役に、次の世代を盛り上げ鼓舞する使命を託されている気がする
――役作りをする上で、資料などで人物について調べられたと思うんですが、どのような人物だと思いましたか?
満島:今の時代、元気がある人って“変な人”扱いで、あまり歓迎されない感はありますが、空気を読み過ぎて萎縮してしまうことはよくないと思うんです。僕は吉岡という役に、次の世代を盛り上げ鼓舞する使命を託されている気がするんです。
平成元年生まれの若者として、先輩たちから次の時代を僕らが託された時に、日本を暗い国にしてはいけないという思いがすごく強いんです。
「いだてん」と言うドラマから、僕たちが演じる天狗倶楽部から、日本全国に生きる歓びとエネルギーを伝えていけたら、日本も元気になるのではと思っています。
そんな、壮大な自分の人生プロジェクトを思い描いているので、力の限り演じていきたいです! 僕はもう止まりませんよ!
近藤:“吉岡天狗”は、フリーの演技をするってなった時、アントニオ猪木さんみたいな口調になりがちですよね(笑)。“猪木イズム”に通じる部分があるのかもしれないですね。
武井:“吉岡天狗”は自由過ぎて、我々が困らされています(笑)。
――天狗倶楽部の面々は、上裸になるシーンも多いですが、体作りはどのようにされているんでしょうか?
武井:楽屋でみんなで会った時に、裸を見合うんです。その時に「斗真(筋トレ)やった?」とか聞いたりしてます。斗真は、初日にみんなの体を見て(筋肉が)足りないって思ったらしくて、ちょっとずつ仕上がりが良くなってるんですよ。
それこそ、実際に昔の天狗倶楽部の方々の裸の写真とか、すごい体してるんですよね。
満島:当時の方々って、道具を使って鍛えているとかではないく、生活に必要な動作で筋肉がついているんですよね。だから、今の時代の人々に近いシックスパックのきれいな体作りを目指すのではなく、肉もあるけど、動けて、走れて、飛べて、ぶつかれて、自然な健康体を作るのがいいのかなと思っています。僕たちが演じているのは選手ではないですし。
近藤:僕はちょっと体を絞りましたね。ご本人の写真を見たり、仕上がってる武井さんの体を見て、「あ、ヤバい…」と思ったんです。
武井:ずいぶん見てきましたよね(笑)。我々の肉体はどう評価されるんですかね。
満島:裸って気持ちいいですよね。
武井:だよね。僕は普段からほぼ裸みたいなもんですけど。わちゃわちゃぶつかり合えるのが気持ちいいんです。
満島:この間、斗真さんと武井さんと焼肉行った時、三人とも「白飯大盛で!」と、食べまくりました。今の時代、炭水化物抜く人も多いので、周りの人はびっくりしたでしょうね(笑)。
武井:天狗倶楽部を演じていると、「炭水化物抜いてんじゃねぇ。増しとけ」っていうエネルギーが湧くんです。
今って削ぎ落としていくことに美徳を感じる風潮もありますけど、やっぱりしっかりとエネルギーを取って、動いて、経験することが財産だと思うんです。だから、ぜひ皆さんにもそんな“炭水化物増し”のエネルギーを感じ取っていただきたい!(笑)
近藤:いいメッセージですね。