木村文乃「家族であることが何より大事」最後の大奥で感じることは
東映の意地! 衣装総額1億円超え
――「大奥」シリーズといえば、女性たちが華やかに着飾り一堂に会すシーンがいつも圧巻ですね。
今回は、総額1億円超えの衣装で、私だけでも20ポース以上あると聞いています。毎日、髪と衣装を変えていてファッションショーみたいです。吉宗は“質素倹約”を掲げた方だったんですが…(笑)、やはり「大奥」といえば豪華絢爛な衣装が見どころの一つ。そこは思いきり「いいじゃん!東映の底力、見せていこうよ!」とノリノリで楽しんでいます。
――林監督から現場でアドバイスはあったのでしょうか?
監督は「絶対的に女性を美しく撮りたい」とおっしゃっていて。そのためには、カメラ割りやカメラ位置を変えてでも、その人にとってベストなアングルをいつも探りたいと聞いています。
実際に、美しく見えなかったら「ごめん、(カメラ)位置変えるわー!」とすぐ変えてくださったり。着物の独特な見せ方も、監督自らがカメラの前に立ってくださって「こうやるんやでー!」と教えていただきました。
――今回の「大奥 最終章」の魅力を教えてください。
これまでは女性同士のドロドロや争いの面白さだったり、女性が上り詰めていく爽快さ、その裏に隠れている母性が魅力だと感じていました。
今回の久免は、まれな性格の人。いやなことを排除しないんですよ。普通は、浮気をされて子どもが出来たら排除したくなるところ、「上様の子どもだし、一緒に楽しみましょうよ」ともがいてみる女性です。誰がのし上がる、息子をどうにかして将軍に…という話ではなくて、女の世界ですが「家族であることが何より大事」という内容になっています。