<いだてん>中村勘九郎、金栗四三篇のラストは「みんなが笑顔になるように」
焼け野原な浅草に「どうしたらいいか分からない」
撮影について「震災の撮影は始まる前には、キャストみんなで集まってどういう状況だったかというお話をしていただきました。
四三が被災した神宮外苑競技場は被害がそんなになかったのですが、播磨屋に行った時はその変わり様にショックを受けましたね。
当たり前のように靴を脱いで生活をしていた場所が、足の踏み場もなく、靴のまま上がらないとけがをしちゃうんだということが本当に嫌でした」と振り返る。
また、勘九郎自身にもゆかりのある浅草については「当時は浅草が東京の娯楽のメインであり、エンターテインメントの精神があった場所。そういった場所が全部赤く染まっている光景というのはやはりショックでしたし、『どうしたらいいか分からない』という気持ちでした」と思いを明かした。
ノーカットで見たい!
震災という過酷な状況の中、スポーツで人々を元気づけるため復興運動会が開催される。
勘九郎は「復興運動会はただただ楽しもうと思っていました。みんなが笑顔に、子どもたちが笑顔になるように…って。でも自然と笑顔になってましたね」と語る。
また、「岸先生(岩松了)と嘉納先生(役所広司)が“孫探し”というゲームをするんです。映像では一瞬ですが結構長いこと撮っていて…。みんな真剣にやっていて、先生たちも本当に勝とうとしてやっていたので、めちゃくちゃ面白かったんですよ! いつかノーカットで見たい!」と見どころを明かした。
また、このシーンには第1部を彩ったキャストや本作の音楽を担当する大友良英も登場し、金栗四三篇のラストを盛り上げる。