斉藤朱夏が歌うラブソングは「“好き”よりも“愛してる”って言葉を届けたい」
そんな想いも相まって、レコ―ディングでは「少々熱くなりすぎてしまった」という彼女らしいエピソードも。いろんなニュアンスを試したという“愛してる”の言葉は、ぜひ注目して聴いてほしい。
「私の性格上、どストレートに伝えちゃうので、重いというよりつい熱くなっちゃうんです(笑)。スタッフさんとも話したんですけど、この曲のタイプや世界観でいうと、優しくしゃべっているような感じが正解。それはすごくわかるんだけど、私の中でどうしても溢れ出ちゃうものがあって、それを抑えるのが大変でしたね。だって、“愛してる”は愛してるんだから!!って(笑)。……で、結果、熱さや圧はちょっと封印してすごく丁寧に歌いました。自分らしくないけど、もしかしたらそれが今後の私らしさになる可能性もあるし、自分ってこういう声も出せるんだっていう新たな発見もできました」
アニメの世界を楽曲でも盛り上げていきたい
もう一方の「パパパ」は、斉藤も出演中のTVアニメ「俺を好きなのはお前だけかよ」(TOKYO MXほか)のオープニングテーマ。作品の世界観に寄り添ったアッパーな楽曲に仕上がっている。
「『36℃』とはまた違う片想いソングで、大人になろうとしている女の子の曲だなって私は思ってます。大人の『36℃』に比べると、『パパパ』は学生の甘酸っぱいイメージですね。世の中の人が思い描く斉藤朱夏のイメージはきっとこっちだと思うし、そういう意味では初めて楽曲を聴いた時からしっくり来るものがあって。テンポ感やメロディは速くて難しいんですけど、自分にすごく合っていたので楽しく歌わせていただきました」
彼女にとって、ソロアーティストデビューして初めて担当するタイアップ曲。キャラソンではなく、斉藤朱夏として歌う今作との関わり方に悩んだ部分もあったと振り返る。
「アニメの世界観を壊したくないし、オープニングに流れるということで作品のイメージにも関わってくるから、どう歌えばいいんだろう?というのはすごく悩みました。なので原作を何回も読んだり、いろいろ深く考えて、最終的には声の質感を大切にして歌いました。ソロデビューして間もない新人がいきなりのタイアップで、結構なプレッシャーも感じますが、ヒロイン3人の気持ちにも寄り添いながらこだわって歌ったので、アニメの世界を楽曲でも盛り上げていけるとうれしいです」
(取材・文 / 川倉由起子)
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