清野菜名、八千草薫の“形見”贈られ涙…「本当に本当に光栄です!」
清野菜名コメント
――クランクアップを迎えた、今のお気持ちを教えてください。
撮影がはじまる前、「今から1年間か…」と思ったのに、やっぱり“終わり”って来ちゃうものなんだなと思いました。この1年間、ほぼ毎日スタッフのみなさんと会っていたので寂しくなるなぁと思う反面、演じきることができて、うれしい気持ちもあります。
感謝状にはビックリしましたが、ものすごくうれしかったですね!改めて、愛のある現場だったなと実感しました。
――しの、しのぶの2役に挑みましたが、それぞれ演じる上で大切にしたことは?
しの役は特に「こう演じよう」とは意識せず、時代背景を追っていくうちに徐々に人物像が作り上げられた感じでした。その後、“平成編”で孫のしのぶを演じたことで、「しのって強い女性だったんだな」と改めて実感しましたし、しのを演じたことで私自身が少しやさしくなれた気がしています。
孫娘のしのぶはとてもピュアで、人の気持ちをよく理解できる女の子だなと思いますが、15歳から演じたので、むずかゆくなるようなセリフもあって…ちょっぴり恥ずかしかったです(笑)。
“昭和編”と“平成編”では人々の生き方がまったく違うので、平成らしいしのぶの姿を見て、その差を楽しんでもらえたらと思います。
――清野が感じる、倉本作品のすごさとは?
倉本先生の脚本は、呼吸の音や空気の匂いが体感できるほどにリアルさを追及されているので、キャラクターとしてちゃんと“生きた”というか、あの世界の中に“確かに存在した”という実感が強くありました。
それは今までにない不思議な感覚でしたね。倉本先生にお会いしてから演じること自体が楽しくなったし、役柄を追求する方法を教えていただいたので、自分でも枝葉にいたるまでキャラクターについて考えるようになり、この“やすらぎシリーズ”は自分の役者人生にとってとても大きな時間になりました。
――しの役を受け継いだ風吹ジュンさんと、孫娘・しのぶとして共演した感想は?
私が演じていたしのという役柄を風吹さんが続けてくださっていることが、ずっと不思議な感じでした。風吹さんは昭和パートのしのをとてもよく見てくださって…しのを介して風吹さんとつながれたことをとても幸せに思っています。
また、風吹さんはセリフがないところでも、しのぶの“おばあちゃん”として存在してくださり、相槌ひとつがとても自然で、いつのまにか私を世界の中に引き込んでいってくれるような感覚を覚えました。