村上信五が“跳ぶ”アスリートの強さの秘密に迫る
走り高跳び・戸邉直人
走り高跳びは、世界の高い壁に阻まれ続け「日本人とは無縁」と思われてきた競技。それが、超新星の登場で変わってきている。戸邉選手は、2019年ドイツで行われた国際大会で優勝し、リオオリンピックの銅メダルに相当する記録で、13年ぶりに日本新記録を更新した。
筑波大学大学院の博士号をもつスポーツ科学の研究者でもある戸邉選手の実験室には、“モーションキャプチャー”という機材があり、30台の赤外線カメラで跳躍を撮影し、データ化して詳しく解析。目標の高さを跳ぶために必要な助走や踏切位置を割り出していくという説明を聞き、村上は「こんな戦いなんですね」と驚く。
走り高跳びの踏切動作は、あらゆるスポーツの中でトップクラスに負荷が大きいと言われ、その衝撃を重さにすると1トン程もあるという。戸邉選手は踏切の時に強く地面を蹴ることで1トンもの反発力を生み出しており、これが世界レベルのビッグジャンプの秘密でもある。
1トンもの反発力に耐えられるよう鍛えるトレーニングを村上が体験しようとするが、それは1mの高さの台から跳び降りて、すぐ前にある1mのバーを跳び越えるというもの。「え? そんなに高いんですか。ちょっとやめときますわ」と怖じ気づく村上だったが、戸邉選手の手本を見てから数回体験して「もう(ふくらはぎが)パンパンですもんね」とハードな負荷を体感する。
また、戸邉選手のふくらはぎを触らせてもらうと、「パンパンですごいとか、そんなんちゃうねんな。インパラカモシカみたい」と例える。
取材を終えた村上は「本当にお好きなんだなっていうのが、言葉の端々から伝わってきますし、共感できたところが良かったです。東京オリンピックで一番いい結果が出ることを切に願っております」とエールを送った。
田中大樹プロデューサー(フジテレビスポーツ部)コメント
今回「村上信五∞情熱の鼓動」は、“とぶ”ということを追求し続ける二人のアスリートに注目しました。トランポリン、走り高跳び共に日本人初となるメダル獲得が期待される二人。村上信五さんが、あらゆる視点で話を引き出してくれました。ぜひご覧ください!