“目が離せない”俳優・中村倫也が愛される“七変化”な魅力
その3:“クール系”関わったらヤバい男子/「ホリデイラブ」ほか
その一方で、また別の顔があるのが、中村がカメレオン俳優と呼ばれるゆえん。「半分、青い。」が放送された同じ2018年には、“狂犬”の異名を持つ血気盛んなアウトロー演じた映画「孤狼の血」が公開され、さらに「ホリデイラブ」(テレビ朝日系)ではインテリ系の束縛男を演じていた。そのどちらも対極にあるキャラクターであり、「同じ役者が演じているは思えない」と感じた人が続出したのも当然のことだろう。そして、この“関わったらヤバい男子”の頂点ともいえるのが、「ウシジマくん Season3」(2016年TBS系)で演じたサイコパスな洗脳男・神堂大道。その怪演はとてつもないインパクトを残した。
その4:“クール系”ツンデレ男子/「初めて恋をした日に読む話」ほか
クール系の中でも、“ツンデレ男子“というのも中村が演じてきた役柄の魅力のひとつ。その代表格といえるのが、「初めて恋をした日に読む話」で演じた元ヤンの高校教師。恋のライバルが教え子であったとしても大人な対応を見せ、それでいて好きな相手にはド直球な姿にメロメロになった人も多いはず。そのさらに上をいく“ツンデレ”キャラとしては、田中圭と兄弟役で共演したSPドラマ「不協和音 炎の刑事VS 氷の検事」(2020年テレビ朝日系)もインテリなメガネ姿もあいまって印象的だった。
その5:こだわり強すぎの変わり者男子/「美食探偵 明智五郎」
この変わり者男子の代表とされるのが、現在放送中の「美食探偵 明智五郎」。ファッションも古風なら、口ぶりも古風。漫画原作だけに普通にやったら浮いてしまいそうなキャラクターだが、それを絶妙なさじ加減で演じて生身の人間として存在させているのが中村の俳優としての力量。同じ変わり者キャラを演じた映画「屍人荘の殺人」(2019年)でも自称“ホームズ”の学生探偵“明智”役に。こちらでも「美食探偵―」に引けを取らない変人ぶりを発揮している。