――綾野さんは「空飛ぶ広報室」、星野さんは「逃げるは恥だが役に立つ」で、それぞれ野木亜紀子さんの脚本作品にされていますが、映像として完成された「MIU404」を見て感じる脚本の魅力を教えてください。
綾野剛:脚本が面白いことはもちろん、映像化することで、作品が完成するようになることを前提に作られているのかなと思いました。
通常、セリフが同じ空間でかぶることはないんですが、「MIU404」は、こっちで喋っている時にあっちで喋っている場面などがあったりするんです。今回“カット割り”が普通のドラマの“カット割り”と違って多く入っていたり、その空間をどうリアルなものにしていくか、現場にいろいろなアイデアを生み出す意欲や熱量を与える脚本だと思いましたね。
星野源:野木さんの作品に出させていただくのは今回で3作目なんですが、僕はまず、野木さんという人間が好きなんです。野木さんには、本当に伝えたいことがある。それを面白く、楽しく、愉快な物語を通してすごく深いメッセージが込めた脚本を書かれる方なんですよね。
特に「MIU404」は野木さんのオリジナル作品ということもあって、その色が濃い気がします。情報が乱雑にあふれている中で、「私たちは何を人に届けるべきか?」をしっかり考えて、自分の作品に責任を持っている。しかもそれをエンターテインメントの中で伝えていこうとする。
脚本を書ききる時点で野木さんの血が混じっている感じというか、脚本の中に思いが刻み込まれていて、読んでいるだけでわくわくドキドキします。
――今回、迫力満点のカーアクションにも期待が高まっています。
綾野:正直あそこまで激しいことになるとは源ちゃんも僕も思っていなくて。CGでは表現できない感じをしっかりと描いています。
カーアクションのスタントの方々からご指導いただきながら演じさせていただいているんですが、痺れますね…!ドリフトのシーンはテンションが上がりましたね。
星野:まず、1台ボコボコにしていますからね(笑)。現場では、「今、絶対に見られないけど、この作品では見ることができるという、面白いものをつくるぞ」っていう情熱みたいなものを感じます。
言えないんですが、「企業秘密」くらい面白い撮り方をしているんですよ。今まで見たことのない映像になっていると思うので、ぜひ注目してほしいです。
金曜ドラマ「MIU404」
6月26日(金)スタート
毎週金曜夜10:00-10:54
TBS系で放送
※初回は15分拡大して放送
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