濱田岳&水川あさみが“最笑”夫婦を熱演!ダメ夫演じた濱田「彼のいいところが本当に少ないんですよね(笑)」<喜劇 愛妻物語>
イライラが2倍になるというか(笑)
――この作品は足立紳監督の自伝的内容ということですが、撮影のときにモデルとなる方が目の前にいるというのは、どのような感じなのでしょうか?
濱田:足立監督は本当にヘラヘラ、ニヤニヤしてるんですよ(笑)。だから、撮影中は常にお手本がそこにある感じでした。監督は僕には演出をしづらそうでしたけど(笑)。
水川:チカ的にはヘラヘラしている人間が2人も目の前にいるわけですよ。自分のシーンを撮っているときにもカメラの向こうに岳くんがいて、その後ろに監督がいることで、「何、ヘラヘラしてるんだよ!」というイライラが2倍になるというか(笑)。そう感じる瞬間が何度もありましたが、それが逆に面白かったですね。
濱田:あと豪太とチカ、そして娘のアキ(新津ちせ)が暮らしているアパートのシーンは、実際に監督夫婦が住まわれているところで撮ったんです。
水川:そう、さっきまで監督夫婦が寝ていた部屋で撮影するという。それは俳優としてはとてもありがたいことでしたが、私が料理するシーンに登場する炊飯器や調理道具なども全部監督の家で実際に使っているものだったんです。ご飯をよそうしゃもじがちょっと溶けていたりして、あのリアリティはなかなか出せないよね(笑)。
濱田:美術さんが用意したものなら、普通は溶かさないと思う(笑)。
水川:あの生活感を再現するのはなかなか難しいもんね(笑)。それぐらいリアルなシーンになっていると思います。
――この夫婦を見ていて結婚っていいなと思うのか、大変そうだなと思うのかは人それぞれだと思いますが、お2人はどう思いましたか?
濱田:紆余曲折を乗り越えたご夫婦なら、「私たちもあんなことがあったよね」と笑って見ていただけると思います。でも、これから結婚しようとしているカップルはどうなんだろ?
水川:いやいや、どんな方にも楽しんでもらえると思いますよ。
濱田:でも、この映画のせいで別れましたと言われても、俺は責任取れないよ(笑)。
水川:確かにそれはイヤだね(笑)。でも、私は豪太とチカの夫婦が大好きだし、それこそ夫婦の形はそれぞれ。そこでの日常こそが喜劇になりえるぐらい幸せなものだと感じてもらえたらうれしいです。
取材・文=馬場英美
9月11日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
出演=濱田岳、水川あさみ、新津ちせ
大久保佳代子、坂田聡、宇野祥平、黒田大輔、冨手麻妙、河合優実
夏帆、ふせえり、光石研
脚本・監督=足立紳
原作=足立紳「喜劇 愛妻物語」(幻冬舎文庫)
製作=『喜劇 愛妻物語』製作委員会
制作プロダクション=AOI Pro.
配給=キュー・テック/バンダイナムコアーツ
公式サイト=http://kigeki-aisai.jp/
(C)2020『喜劇 愛妻物語』製作委員会