薬剤師に校閲ガール、解剖医…石原さとみが “縁の下の力持ち”に光当てる<アンサング・シンデレラ最終回>
知られざる職業に光を当てる石原さとみ
石原は、やりすぎなくらい執拗に仕事をまっとうする役がよく似合う。
「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」(日本テレビ系、2016年)では、出版社の校閲部に配属された河野悦子が、校閲者の仕事をイチから覚えていくという役だった。ファッション誌編集者になりたい悦子が、ド派手な服を着ながら、細かく地味な校閲の仕事の楽しさを知っていくという姿は反響を呼び、2017年9月にはスペシャルドラマも放送された。
「アンナチュラル」(TBS系、2018年)では、「不自然な死」を遂げた遺体の解剖をして、死因究明をする“法医解剖医”三澄ミコトを演じた。殺人や医療ミスで不自然死した理由を追い求めるスペシャリストだ。
校閲者も法医解剖医も、「アンサング・シンデレラ」の病院薬剤師も、どれも“縁の下の力持ち”といった職業である。専門性が高く、業界内ではなくてはならない仕事であるにもかかわらず、一般的に知名度は低い。たとえば幼稚園児に将来の夢を聞いたらほぼ出てこない職業だろう。
しかし、社会において、ドラマの主人公として描かれていない、一見“地味”な仕事の方が多いのではないだろうか。世の中がそんな“アンサングヒーロー”たちによって支えられているということを忘れてはいけない。どの仕事にも許されないミスがあったり、乗り越えなくてはいけない壁がある中で、人々が日々懸命に社会を支えてくれている。
石原の演じる一生懸命さによって、どんな仕事も尊く、感謝したくなるような存在であることがより伝わる。コロナウイルスの影響で放送延期になった経緯もあるが、今作が無事に放送されて、最終回を迎えられたことは、大変意味があることだったのではないだろうか。
文=ザテレビジョン ドラマ部
毎週木曜夜10:00-10:54
フジテレビ系にて放送
【公式HP】https://www.fujitv.co.jp/unsung/
【公式Twitter】@unsung2020
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