<麒麟がくる>石川さゆり「せりふの中にちゃんと音があるんだと…」歌手ならではの目線で“大河ドラマ”出演を語る
石川さゆり「人を表現していくのはおもしろいですね」
牧を演じた感想を石川は「私には楽しいことばかりです!もちろん初めての空気感の中でお仕事するのはいろいろな緊張感もありますし、戸惑いもありますが、とにかくスタッフのみなさんの情熱がありますし、優しいです。ドラマもエンターテインメントですが、音楽のエンターテインメントとは違う、『人間エンターテインメント』みたいな感じで、それが心地よく楽しかったです」と語り、続けて
「どうしても私は声も音楽に聞こえてしまうのですが、お芝居の中でも、ことばを交わすせりふの中にちゃんと音があるんだと気がつきました。いろんな声があり、そこには感情の中の間合いやテンションの音があることをたくさん感じさせていただいたので、今度はこれを音楽の世界に、自分のところに戻るときにちゃんと持って帰りたいなと思います」と歌手ならではの感想を語った。
また、自身と主人公の十兵衛を重ねて、石川は「歌い手は自分が真ん中に立って旗を振り、エネルギーをお客様に届けます。50年近くやってきましたが、今回は十兵衛が立ち上がっていくのを支える、見守る立場でしたので、歌い手では経験できない、人と人が心をつないでいき支えていくことの楽しさを感じました。歌もおもしろいですが、やはり“表現”は様々な角度でできますので、楽しいな、って。人を表現していくのはおもしろいですね」と“表現”することへの楽しみを明かした。
さらに、『麒麟がくる』の物語の中での牧や明智家の印象を「『麒麟がくる』ではもちろん歴史や戦などいろんなことが描かれますが、いろんな家族の物語、たとえば信長の生い立ちや家族、道三の家族、いろんな家の抱える背景というのが描かれています。その中で唯一、この明智家というのは穏やかで、安らぎのある一家なんですよね。いつ親が子を殺すか子が親を狙うか兄弟を狙うかというような本当に恐ろしい家族がたくさん描かれる中で、明智家ではそこに仕える人たちももちろん親子関係もすべてが『こんなところがあったんだな』とホッとするところですから、何かそういうものを皆さんにお届けできたらいいなと思います」と語った。
毎週日曜夜8:00-8:45ほか
NHK総合ほかにて放送