堤真一、石田ゆり子、岡田健史、清原果耶出演、映画「望み」舞台あいさつ中継付き完成披露試写会開催 堤「早く家に帰りたい(笑)」
10月9日(金)に公開される、雫井脩介原作、堤幸彦監督、堤真一、石田ゆり子、岡田健史、清原果耶出演の映画「望み」の、舞台あいさつ中継付き完成披露試写会が、9月27日に行われた。
まず堤監督に、今作の撮影でキャストにどんなことを望んだかを尋ねると、「今回ほど、キャストのみなさんに助けられて、まるで演劇を作っているような、そんな緊張感のある撮影を毎日できたのは、今まで経験したことのない現場でした。堤さんとは初めてご一緒したのですが、今回かなって、本当にうれしかったです。ひと言、ひと言、ものすごい熱量をかけていたただいて、本当に助けられました。石田さんとは『悼む人』以来で、大変さを強いてしまいましたが、強い母ということを体現していただいて、本当に感謝しています。岡田くんは誰にもかなわない、振り向いて、目線の何かを残していくところがポイントなので、また彼の未来を決する作品になっていると思います。そのほかもみなさんも含め、すばらしい作品になっていると思います」と答えた。
そんな監督に対して堤は「最初に台本を読んだ時に、いい話だけど難しすぎたので、最初はお断りしようと思ったのですが(笑)、言葉とか、体の状態とかのズレが大きいものなので、言葉どおりじゃないけども、嘘でもない。意識が強いことを言っているけど、体は劣っていくと、かい離していくものがあったので、本当に大変でした。なので、撮影以外は楽しく過ごそうと思って、ベラベラ喋っていましたね」と撮影を振り返った。
すると石田も、「撮影以外の堤さんは、ずっと薪ストーブの話をずっとされていて、それが、今、欲しいです(笑)」と話しつつ、「想像を絶する話なので、お話を全部理解した上で、飛び込むしかないと思っていました」と語った。
次に岡田は、「僕の役どころ的に、何を今日言えるかなと思っていたのですが、見てくださる方にどっちにでも取られるような規士(ただし)になるよう、社会性を無くすということを意識して、それを突きとおしました。父親からは“反抗期”って思われたらいいな、お母さんには“おかしくなってしまった”と思ってもらえたらいいな、という点で、今までの作品とはまったく違うアプローチだったので、みなさんの印象に残る映画になっているといいなと思いました。堤監督には、最初の衣装合わせの段階で、反抗期を出してほしいと言われたのですが、そこで準備していたことは間違っていなかったんだなと思いました。撮影中は声が小さいから上げてくれって言われたくらいで、監督が最後まで肯定してくれたことで、のびのび規士を演じることができました」とそれぞれ話した。
続けて、夫婦を演じた堤と石田に、もし本当の夫婦だったら何を望むかを尋ねると、堤は「石田さんに望むこと本当にないです! ちょっと、トンチンカンなところがあるので、それを期待します(笑)」と会場を沸かせた。
石田は「撮影中に堤さんに、本当に手順覚えない人なんだねって言われましたよ(笑)」と話すと、堤は「“こんな人いるんだ”って思ったんだよ。天然記念物みたいでしたね」と仲むつまじい様子を見せた。
「私、そういうのを覚える能力がなくて、忘れてしまうんですよ。洗濯物をたたみながらしゃべるシーンがあるのですが、とても大変でした」と撮影を振り返る石田に、「あ、だからカメラマン、手を(撮影で)切っていたんだ(笑)」と堤監督が返した。
堤が夫だとしたら、何を“望む”か尋ねられると石田は、「堤さんは本当に楽しそうに薪ストーブの話をしていたので、もう薪ストーブの話はしないでほしいです(笑)。これは冗談ですが、本当にすばらしい、私が何をやっても受け止めてくれる方だったので、本当に頼りになります」と答えた。
そのふたりの息子を演じた岡田に、ふたりが本当の両親だったら何を望むか尋ねると、「堤さんがお父ちゃんだったら、これから寒くなってきますし、薪ストーブで温めてほしいです。石田さんがお母ちゃんだったら、クラシックギター弾きながら、僕を眠らせてほしいです」と話すと、堤は「あっためるよ。ピザも作るから!」と、石田も「こんな息子がいたら、毎日、やりますよ」と本物の家族さながらの仲の良さをのぞかせると、「みなさん、想像してみてください。石田さんが奏でるクラシックギターと堤さんがくべる薪ストーブ、絶対よく眠れると思います!」とうれしそうに岡田も反応した。
出演:堤真一 石田ゆり子
岡田健史 清原果耶
加藤雅也 市毛良枝 松田翔太 竜雷太
監督:堤幸彦
原作:雫井脩介「望み」(角川文庫刊)
主題歌:森山直太朗「落日」(UNIVERSAL MUSIC)
(C)2020「望み」製作委員会
配給:KADOKAWA
公式サイト:nozomi-movie.jp