小説家・中山七里インタビュー シリアスな報道サスペンス執筆で「これのどこが“ほっこり”なんだって自分で思いました(笑)」
「新木さんは多香美と本当にクロスされたという印象」
――両作品でそれぞれ主演を務められる新木優子さん、上川隆也さんの印象をお聞かせください。また、お二人にどのようなことを期待されていますでしょうか。
中山:新木さんについては、演じていただく多香美というキャラクターが、報道の世界に入って2年目の“ルーキー”なんです。(ドラマは)そのルーキーが社会のしがらみだとか、旧弊な慣習と闘いながら成長していくというストーリーで。
新木さん自身が多香美と同世代でいらっしゃって、このコロナで閉塞している芸能界で活躍されようとしているじゃないですか。だから、物語の主人公と演じていただく方が本当にクロスされたなというような印象がありますね。
上川さんについては、以前私の「テミスの剣」(2017年、テレビ東京)で主演を務めていただいた時に演技を拝見してますので、もう従前の信頼があります。なので主演が上川さんと聞いた時には、もう「何も言わなくてもいいな」というすごく楽になった記憶があります。
――中山さんは今年デビュー10周年を迎えられて、現在12カ月連続での新刊単行本を発売するというキャンペーンを展開されていますが、刊行予定の作品についても教えてください。
9月に「隣はシリアルキラー」が集英社さんから、10月に「銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2」が文藝春秋社さんから、そして、11月には御子柴シリーズの最新作「復讐の協奏曲(コンチェルト)」が講談社さんから出ます。
最後にNHK出版社さんから、来年映画化される「護られなかった者たちへ」の続編という形で「境界線」という作品が出ます。「隣はシリアルキラー」を除いてシリーズものなんですが、どれもシリーズ最高傑作になるように頑張って書きました。
――最後に、両ドラマの見どころを交えて、視聴者の皆さんにメッセージをお願いいたします。
シリーズ物は小説もドラマもそうなんですけれども、最初と最後で主人公がどう変化するか、それがドラマツルギーの一つだと思っています。新木さんと上川さん、お二方とも物語の最初と最後でどう変化するか。視聴者の皆さまには、それをご自身の目でお確かめいただければ幸いです。
10月18日(日)スタート
毎週日曜夜10:00-11:00
WOWOWプライムにて放送
(※全4回、第1話無料放送)
https://www.wowow.co.jp/drama/original/sirens/
■「連続ドラマW 夜がどれほど暗くても」
11月22日(日)スタート
毎週日曜夜10:00-11:00
WOWOWプライムにて放送
https://www.wowow.co.jp/drama/original/yoruga/