岸部一徳が久々の悪役で財務大臣に「懲らしめられる側に回るのが楽しみ」<七人の秘書>
岸部一徳コメント
――最初に脚本を読んだ時の感想を教えてください。
コロナの影響でじっと閉じこもっていた時期から解放されてきたとはいえ、今も常に感染予防に気を付けながら生活している状況だと思います。そんな中でドラマを観る時には、現実から離れて楽しみたいとか、スッキリした気分になりたいという気持ちがあると思うんです。この作品は、その“楽しい”と“スッキリ”が一緒になったドラマなので、「きっと皆さんにも楽しんでいただけるだろう」と思いながら脚本を読みました。
時代劇には“勧善懲悪もの”が結構あるんですが、現代劇にはなかなかないと思うので、それが面白いですね。こういう人たちが実際にいたら、僕も頼みたいことがあるんだけど…(笑)。きっと観てくださる方にもそう感じていただけると思います。
――粟田口十三は木村さんや江口さんらにとっては最強の悪役です。まだクランクインして間もない段階ですが、今後どのように演じていこうと考えていらっしゃいますか?
粟田口十三は、ターゲットになる方です。僕、本当はやられる方も好きなんですが、最近あまりなかったので、懲らしめられる側に回るのが楽しみです。実際の政治の世界にも押しの強い人ってたくさんいると思うんです。きっと粟田口のような人もいるんだろうな、と思いながらやっています。
また、粟田口は京都弁を話します。京都弁は達者に使うと、つい“面白い”方向に行きがちなんですよね。でも、腹黒さや優しい言葉の裏にあるキツさ、柔らかい言葉だけど心の中で思っていることは違う、など…実は奥が深い(笑)。関西以外の人にとっては「関西弁=面白い」となりがちなんですが、実はそうじゃない、ということに粟田口を通して気づいていただけるかもしれません。
まだどんなふうに物語が進んでいくのかはわかりませんが、粟田口と秘書たちの過去の関わり…そのあたりが出てきたら、さらに面白くなっていくと思います。
――最後に、放送を楽しみにしている視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。
7人の秘書の皆さんは、普段それぞれ別の場所で主役をしている人たちです。そういう人たちが分担して協力し合う、珍しいドラマだと思います。同じ組織ではなく別の組織の秘書というのも目新しいですよね。“勧善懲悪”を現代劇でやったらどうなるのか…。しかも警察ではなく、普通の仕事をしている名もなき人たちが、世の悪をやっつけていくというのが、実に気持ちいい! 「こういう人たちと出会って相談したい!」と思える7人のドラマになればいいなと思います。楽しんで観ていただきたいですね。