本田翼が語る初主演映画「FASHION STORY」への思い
映画「FASHION STORY -Model-」(シネ・リーブル池袋ほかで全国順次ロードショー)が11月17日(土)より公開する。
同作品は、モデル業界をリアルな目線で描き出した群像劇で、映画初主演を務める本田翼や加賀美セイラ、河北麻友子など現役人気モデルが多数出演することでも話題を集めている。
ファッション誌「LA STRADA」の駆け出しの専属モデル・雛子(本田)は、ナンバー1モデル・ミホ(加賀美)を目標に日々、奮闘していた。そんなある日、編集長の森崎(手塚理美)の鶴の一声で、ミホとコンビで撮影することになる。最初は緊張していた雛子だったが、ミホのモデルとしての意識の高さに感銘し、大いに刺激を受けていく…というストーリー。
【本田翼コメント】
――役どころについて
私が演じた雛子は自分の意志を表に出さない子ですね。ちょっと引っ込み思案で、言いたいことがあまり言えないタイプ。すごく優しい女の子でもあるので、自分のことよりも相手のことを優先しちゃったりする。そんな女の子です。
――映画初出演&初主演について
映画のことは何も知らなくて、最初はどういうふうに役について考えていけばいいのかも分かりませんでしたし、撮影中は自分自身、悩んでいた時期でもありました。お芝居を始めて3カ月くらいの頃で、モデルと女優を並行してやっていくことに戸惑っていたんです。でも、雛子のような駆け出しのモデルを演じるという意味では、逆にそういう時期に重なってよかったところがあるかもしれません。
――撮影を振り返って
監督からは「この映画で雛子はすごく成長するわけじゃない。少しだけ踏み出すの」と言われました。それは自分の中ではできた気がします。私も役者としてほんの少しだけ踏み出したんだと思います。撮影ときはあれが自分の中での限界でした。精一杯の演技でした。ミホさんに感情をぶつけるクライマックスは無我夢中でした。監督とのワークショップと交換日記がなかったら、とても自分ひとりではできなかったと思います。
――完成した作品を見て
まだ冷静に観られないところもあります。やっぱり、恥ずかしいです、自分の演技が。恥ずかしくて、最初はなかなか試写にも行く気がしなかったくらい。でも、勇気を出して観てみたら「あ、私、映画好きだな」って思いましたし、俳優のお仕事が面白いと感じられました。「こういうものを自分は作ったんだ」っていうのがやっと分かりましたね。観るまでは自分の中で達成感がなかったんです。どういうものになっているのか、想像もできなかったんですけど、初めて完成した作品を観たときに、こういうものに携わることができたんだって感動しました。映画に出る楽しみ、映画を作る楽しみがやっとそのとき分かったのかもしれません。
――公開直前、現在の心境
もう一度雛子を演じてといわれても、今の私にはできないと思います。私の考え方も撮影を終えてから半年以上経って大分変わりました。もうあの頃の私でも雛子でもありません。この映画に出演できてホントによかったと思います。たぶん、雛子のままだったら、そう思えていないですね。本田翼として成長したからだと思います。もし雛子のままだったら、私でよかったのかなって、今でも思っていたかもしれません。雛子に戻ったら、メチャ内向的な人間になっちゃいますから。雛子には自分のダメダメな部分がダブっていたんです。でも、今はそうじゃない。雛子から抜けだしたんだと思います。実は、モデルのお仕事も最初の6年くらいは好きじゃなかったんです。でも、すごく楽しいことがあって、そこから好きになりました。俳優もそんな感じなのかなって。やり続けたらいつか意味が出てくるのかなって。完成した映画を観て、もっともっと頑張ろうって思いました。今はホントに楽しいです。やっとです。やっとこの映画でスタート・ラインに立つことができた気がします。私にとって最高の10代の思い出になりました!
11月17日(土)よりシネ・リーブル池袋ほかで全国順次ロードショー