「遺留捜査」の舞台・月島の魅力は“下町情緒と都会的雰囲気の融合”
毎週水曜日に放送中の上川隆也主演ドラマ「遺留捜査」(テレビ朝日系)の舞台は、“もんじゃの町”としてもおなじみの東京・月島。前シリーズから主人公の糸村(上川)は月島中央署に異動し、さまざまな事件を所轄の立場から捜査しているが、その月島の魅力について上川とテレビ朝日の三輪祐見子プロデューサーに直撃した。
同作は、事件現場に残された遺留品、被害者が残した被害品が持つ意味を徹底的に探り、声無き遺体が訴えたかったメッセージを代弁する刑事・糸村の活躍を描く人気刑事ドラマシリーズの第3弾。'11年4月クールに水曜夜9時枠で放送された第1シリーズは、平均視聴率14.3%を記録。続いて'12年7月クールに木曜夜9時枠で放送された第2弾も平均視聴率12.5%をマークするなど、幅広い層からの支持を集めた。今回、新キャストとして西村雅彦が加わり、さらなる進化を遂げて水曜夜9時枠に“凱旋”し、初回は14.6%という今クールの民放初回視聴率で4位の好発進を決めた。(数字は全てビデオリサーチ調べ、関東地区)
5月1日(水)放送の第3話は、糸村がキャバクラ嬢・宗方栞(松本若菜)と商社マン・汐見悟志(和泉崇司)の無理心中事件を捜査。二人が自室マンションで首を吊って死んでいるのを栞の叔母・咲枝(松浦佐知子)が発見。咲枝は印章店を営む夫・慶一(山田明郷)と共に、幼いころに母に蒸発され、父もすでに病で亡くしていた栞をいつも気に掛けており、この日も栞と連絡が取れなかったため様子を見に来たという。事件は、遺体が発見された部屋にパソコンで打たれた文面に二人の血判が添えられた遺書が残されていたことから、無理心中と断定される。だが、部屋を訪れた糸村は台所に調理器具が一切無いことに引っ掛かり、何よりも悟志の上着に入っていたプレゼントの箱に着目し、無理心中に疑問を持つ。今回の一件が殺人事件だと直感した糸村は単独で捜査を続行し、事件とは一見関係なさそうな物から事件の真相へとたどり着く…。
謎解きの部分は通常の刑事ミステリーと大差ないが、同作の魅力の一つとして月島のロケーションが挙げられる。エンディングでも月島の象徴的名所が叙情的に流されるが、三輪プロデューサーによると「いかにも月島っぽい場所を意識した」とのこと。エンドロールはよほどのことがない限り“流し見”されるものだけに、一目で月島と分かるようにしたのだろう。前回に引き続き今シリーズも月島中央署を舞台にした理由について、三輪氏は「前作は7月クールだったので水辺で涼を取りたい、見るだけで涼しくなる感じを意識しました。それに画替わりしやすいし、水辺がきれいなんですよね。その水辺の風景と都会的な事件のにおいの両立、そしてちょっと番組を見てから行ってみたくなるような、観光名所まではいかなくても、ちょっと風情のある感じがいいんですよ。さらに、前回は全8話しかなかったので、もうちょっといろいろとここでやれるかなと思い月島に帰ってきました」と、決め手を明かした。
また、主演の上川は「下町情緒と都会的雰囲気の融合が魅力です。よく撮影でお邪魔する『もんじゃストリート』のすぐ脇を見ると下町情緒のような懐かしい風景が広がっていて、まだ探索は出来てないのですが、隠れた名店などがありそうなのでぜひ探してみたいです。また、『もんじゃストリート』の近くの隅田川沿いの遊歩道から、近代的なビル群と佃大橋の奥にスカイツリーも見られて素敵ですよ」と、月島の魅力をアピールした。
ドラマのストーリーはもちろんのこと、月島の美しい景色や面白スポットにも注目し、連休中にドラマのロケ地巡りをしてみるのも良いかもしれない。
毎週水曜夜9:00-9:54
テレビ朝日系で放送