嵐・二宮和也、山田洋次監督新作に出演「全国の吉永小百合さんファンに睨まれないように」
来年、創立120周年を迎える映画制作会社・松竹の15~16年公開作品のラインアップ発表会が行われ、山田洋次監督、出演の吉永小百合、嵐の二宮和也、黒木華が出席した。
山田監督がメガホンを取るのは、終戦から3年後の1948年の長崎を舞台にした「母と暮せば」。長崎で助産婦をして暮らす伸子(吉永)の前に、3年前に原爆で亡くしたはずの息子・浩二(二宮)がひょっこりと現れる。そして、死んだはずの息子と、その恋人だった町子(黒木)と奇妙で特別な時間を過ごしていくという心温まるストーリーだ。
吉永から「二宮さんと親子ということなんですけど、全国の二宮さんのファンから睨まれそうな気もしますが、すてきな親子を演じられれば」と振られた(?)二宮は、「えぇ…すごく緊張しています。あのぉ…すごく緊張しています(笑)。とにかくずっと見てきた方々が、常に映画の中にいる人たちが目の前に飛び出てきた感覚で、すごく緊張してはいるんですけども、ここ呼ばれている意味、ここに座っている意味を自分なりに問い詰めながら、監督の指導の元、吉永さんと一緒にやる呼吸も含め、随時対応していけるように、今からいろんなものを吸収して皆さんに見ていただければなと思っています。僕自身も一人で映画に出ていくことは何回かありますが、それはとは一味違う形になるのではと思っています。全国の吉永小百合さんファンに睨まれないように、気を付けたいなと思っております」とコメント。さらに二宮演じる浩二の恋人・町子を演じる黒木も「私こそ二宮さんの恋人役とか…本当に大丈夫だろうかとすごく不安です…」とコメントし会場を沸かせた。
舞台となる長崎の印象を聞かれた二宮は、「僕自身は初めてお伺いすることになるので、今回のロケーションでお邪魔させていただいたときに見る景色とか、感じるものがイメージになってくるんだなぁと思います。ハウステンボス、長崎ちゃんぽん…今これくらいの深さですけど、終わるころにはもうちょっと深くなっていると思います」とコメント。MCの元フジテレビアナウンサーで、現在フリーの露木茂アナに「では、またあらためて伺いましょう」とツッコまれ、苦笑いする一幕も。
山田監督は「長崎って漢字で書くのと、カタカナでナガサキ、ローマ字でNAGASAKIと書かれるのとでは全然意味が違うこと。カタカナ、ローマ字で書かれる場合は、人類の歴史に留めなければならない、非常に大きな名前、地名になっていく。東京、大阪をはるかに超えて世界中に知られていかなければならない、地名だと思っています」と舞台となる長崎や、作品のテーマへの熱い思いを語った。
映画「母と暮せば」は、松竹創立120周年となる2015年、松竹にとって所縁の深い、故小津安二郎監督の誕生日であり、命日でもある12月12日(土)に公開予定。
2015年12月12日(土)公開予定