高梨臨 SPドラマ出演「松嶋菜々子さんは頼れる存在」
8月1日(土)、2日(日)の夜9時からTBS系で放送される松嶋菜々子主演のスペシャルドラマ「TBSテレビ60周年特別企画『レッドクロス～女たちの赤紙～』」に出演する、馬渕ハル役・高梨臨にインタビューを敢行。
本作は、戦争に翻弄(ほんろう)されながらも、従軍看護婦として“博愛”の精神と家族への愛を貫き生きた女性・希代(松嶋)の生きざまを描く2夜連続のスペシャルドラマで、高梨は希代に憧れて従軍看護婦になった馬渕ハルを演じる。
――本作に出演が決まった時の感想は？
戦争のドラマに出演したことがなかったので、戦後70年という節目の年に参加できて光栄です。
――従軍看護婦の衣装はどうでしたか？
かわいくて、資料にあったものをほとんど忠実に再現してくださっているなと思いました。
――着てみての感想は？
事前に写真とか見せていただいていたのですが、セットとかも含めて、(着ることでさらに)その時代を実感することができました。
――中国ロケもありましたが、大変でしたか？
そうですね、中国では言葉が通じなかったり、食文化も違ったりするので、撮影以外の面でいつもの生活リズムとは違ってくるところがあって大変でした。でも、(共演者の方たちなど)みんなと一緒にいる時間がほとんどだったので、その分コミュニケーションは取れました。撮影所一つとっても、大きくて規模が違ったのでいい経験ができました。
――看護婦役の共演者たちとの現場での雰囲気は？
みんなで作っている感じがして楽しかったです。寒かったり暑かったりして大変でしたが、松嶋さんが現場を引っ張っていってくださる感じでずっと元気でいらしたので、「疲れた」とか言っていられないなって思いました。私の役は一番後輩なんですけど、皆さんが仲良くしてくださって、役的にも私的にも救われました。
――ハルと高梨さんご自身の性格などで共感できたりする部分はありましたか？
生きている時代が全然違うので、ハルみたいに(戦争のような厳しい状況で)もまれることもないだろうし、(ハルの心境を)理解しきれないところはあるなと思いました。でも、(劇中で)みんなが一番年下で入ってきたハルのことを心配してくれたりするのは、私も末っ子で育ってきたのですごく居心地がよくて、きっとハルはこんな感じでみんなの中にいたんだろうなっていうのが感じやすかったです。
――ハルは希代に憧れを抱く役どころですが、希代役の松嶋さんとはどんな関係でしたか？
松嶋さんはいい意味で「普通」、フラットな方で、本当に頼りにさせていただいていました。撮影中、くだらないたわいのない話もしますし、筋トレが看護婦たちの中ではやりました。松嶋さんもトレーニングをされる方だったので、一緒に筋トレをやってくださったり、いろんなことを教えてくださいました。本当に、お姉ちゃんのようなお母さんのような面倒見の良さをふとした時に感じて、いらっしゃると安心できるような存在でした。そういうこともあって希代と松嶋さん、ハルと私の関係性がリンクしたので、お芝居での心の動きも自然にできました。松嶋さんのおかげだなって思います。
――今回の撮影で戦争について初めて知ったことは？
女性に赤紙があったということを知らなかったです。従軍看護婦がいたことは知っていましたが、女性に赤紙が…ということは意外と知らない方が多いんじゃないかなと。他にも、どれだけ(戦時中が)過酷だったかとか、看護婦が青酸カリを渡されたという現実があったのも知らなかったので、この作品では、新しい発見ばかりでした。日本赤十字社にお邪魔させていただいて、資料や日本人の看護婦が外国人の方を治療している写真を見せていただきました。自分たちの食料も厳しい中で、こういうふうに自国以外の人を看護するという精神はものすごく強いなと思いました。
――本作の見どころは？
この作品の登場人物は、今の私たちと全然違う時代を生きている中で、生きるために生きているなというのを一番痛感しました。楽しむために、ストレスを軽減させるために生活している現代では味わえないことだと思います。生きるために、日々戦って生きていく。兵隊も看護婦も希代さんの家族も、そういう強い意志を持っています。そんな強く生き抜いた姿に、一番心を打たれたので、観てくださった皆さんにもそこで何かを感じてほしいと思います。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
8月1日(土)夜9:00-11:24
8月2日(日)夜9:00-11:13
TBS系で放送
脚本＝橋本裕志
演出＝福澤克雄
出演＝松嶋菜々子、西島秀俊、高梨臨、柴本幸、工藤阿須加、中島ひろ子、橋本さとし、吉沢悠、笑福亭鶴瓶、山崎努ほか
