岡田准一、命懸けの撮影も「幸せな時間でした」
3月12日(土)に公開される夢枕獏の世界的大ベストセラーを実写化した映画「エヴェレスト 神々の山嶺(いただき)」。
2月18日、公開に先駆け岡田准一、阿部寛、平山秀幸監督が大阪・あべのハルカスで本作のヒットを祈願し、合同記者会見を行った。
阿部演じる孤高の天才クライマー・羽生を追い掛けるカメラマン・深町を演じた岡田は「日本一高い場所で、地元大阪にて世界一高い山で撮影した映画のお話できるのは、とてもうれしく思っています。昔の角川映画のように熱く男の映画が完成しました。ぜひ期待していただければと思っています」と、感慨深い表情であいさつ。
実際にエベレストの5200m地点で撮影されたということで、苦労も並々ならぬものがあったそう。
「空気が半分ということを経験したことなかったので、風も強くマイナス20℃から30℃という世界で、みんなで集まって固まってないと生きていけないというような過酷な場所で、支え合いながらいろいろと撮影してきました。
崖を登るシーンでは、岩肌が下から見た感じとは違って手が掛けられないようなところで、本当に命懸けで撮っているなという気持ち。でも楽しかったですし、幸せな時間でした」と、苦労しながらも楽しめたよう。
一方、阿部は「エベレストの撮影を無事できたことを幸せに思います。4500mを超えたぐらいで明らかに景色が違いました。氷河が表れてきたり、距離感が分からないぐらいの大きな場所になってきたんです。
自然のご機嫌をうかがいながら、ちょっと機嫌を損ねるととんでもないことになったり、命を落とすことになったり、そのような危機の中、50人から60人が小さな点となって撮影して無事帰ってきたという、そのぐらい過酷な撮影でした」と、やはり壮絶な体験を打ち明けた。
撮影中にあった印象的なことについては、岡田は「阿部さんが撮影に何でも持って来てくださっていて、阿部さんを頼れば何でも出てくるという感じでした。おなか痛いと言えば、薬を『飲め』とくれまして、撮影中助けていただいたなと思っています」と、阿部の用意周到さを絶賛。
阿部は「(周囲に)脅されて行ったわけですよ。医者にもおなか壊したら…と、役の代わりがいないから目いっぱい携帯食、非常食や、もし向こうで風邪ひいたらどうしようとか、いろんな心配をして余分にたくさん薬を持っていったんですよ。すると重量が重くなってしまって、途中みんなに分けました」と、主婦のような気配りを見せた。
また、役作りについて聞かれた岡田は「僕は阿部さんにくっついていきながら、10日間かけて高度順応しがなら登ったんですが、1歩1歩歩きながら、阿部さんが羽生に役作りしていく姿を自分でカメラを持って行って、トイレまでも追い続けました。
カメラマンの役だったので、阿部さんが役になっていく姿、背負っていく姿というのを見ながら『どこ行くんですか?』と言いながらカメラを片手にピッタリとついて行って役作りをしていました」と明かした。
3月12日(土)全国ロードショー