大明皇妃 -Empress of the Ming-のあらすじ一覧
朱瞻基(しゅせんき)は孫若微に孫愚(そんぐ)たちを捜し出し遺児たちのためにも靖難(せいなん)の間違いを正してやると約束するが、調査は難航していた。瞻基と散歩に出かけたはずの若微が姚広孝(ようこうこう)と話している姿を見た永楽帝は帰りが早かった理由を若微に尋ねる。若微は瞻基が早々に帰った理由を伝え、己の願いも永楽帝に申し出る。すると永楽帝から意外な答えが返ってくるのだった。
けがをした孫若微を永楽帝が見舞う。互いの心中を語り合う二人。永楽帝は、靖難の遺児を弾圧した苦悩を吐露(とろ)する。朱瞻基(しゅせんき)は、孫愚(そんぐ)らに協力を呼びかけ、都から逃そうとする。だが朱高燧(しゅこうすい)が孫愚たちを襲撃し、捕らえてしまう。皇太子は資金をねん出するため、市中で家具を売る。その様子を見て激怒する瞻基。そんな息子に皇太子は、皇帝の心中は計り知れないこと、臆病なくらい慎重にしなければ生き残れないことを説く。
永楽帝は朱高煦(しゅこうく)を呼び出し、皇太子から監国の地位を引き継ぐよう命じる。地位を得て有頂天の高煦は、さっそく軍拡のための資金不足を三人の皇子で負担したいと皇太子に持ちかけ、皇太子を困らせる。一方、矢を受けて刺客から皇帝を守った孫若微の意識がなかなか戻らず、朱瞻基(しゅせんき)はひどく気をもむ。永楽帝は、かずかずの戦をくぐり抜けてきた自分が若い娘に守られたことに感じ入り、若微の家族を呼び寄せるようにと瞻基に命じる。
朱瞻基(しゅせんき)の誘いで骨相を見てもらうことになった孫若微は、占う和尚が両親の敵である姚広孝(ようこうこう)だと気づく。その夜、和尚への復讐を誓い屋敷へ忍び込むが、そこへ瞻基や永楽帝が和尚を訪ねてきたため暗殺は失敗に終わる。永楽帝は、肉親を殺した罪の意識に苦しんでいた。そのため息子たちに、決して肉親を殺さないと誓わせるのだった。宮廷では瞻基の妃候補・秀女(しゅうじょ)の選考が行われていた。
謀反を企て、兵を率い宮廷へ向かった朱高煦(しゅこうく)と、火災を起こすべく火薬庫へ向かった弟の朱高燧(しゅこうすい)。しかしそこには思いもよらぬ展開が待っていた。永楽帝は二人の息子を謀反の罪に問い、天牢へ入れようとするが、それに強く反対したのは皇太子だった。一方、朱瞻基(しゅせんき)は約束どおり、孫若微の仲間を牢から逃がすべく作戦を決行する。仲間を助けてひと安心の若微であったが、命を粗末に扱う組織の上のやり方に対する怒りは強まる一方だった。
永楽帝は大業を果たすべく政務に心をくだく一方で、先帝である建文の行方を気にしていた。天牢(てんろう)に置き去りにされた孫若微は体調を崩して倒れてしまうが、朱瞻基(しゅせんき)に助けられ、治療を施される。瞻基は若微の求めに応じ、彼女の仲間の聶興(じょうきょう)を牢から出すことを約束する。皇帝に雲南行きを命じられていた朱高煦(しゅこうく)は、病気を理由に、いつまでも都に居座っていた。様子を探りに行った瞻基は、高煦と朱高燧(しゅこうすい)の行動に不穏なものを感じる。
朱高煦(しゅこうく)は皇太子の座を狙うも永楽帝の逆鱗に触れて失敗に終わり、皇帝は改めて皆の前で皇太子は朱高熾(しゅこうし)であると宣言する。追い詰められた高煦は弟の第三皇子・朱高燧(しゅこうすい)に、自分の配下にある兵と、御林軍と錦衣衛とで内外で天地を覆そうと誘うのだった。一方、孫若微は投獄されている仲間を見捨てることに納得がいかないまま帰還の日を迎える。そんな若微のもとを朱瞻基(しゅせんき)が訪れ、面白い場所があると連れていくが、着いた場所は天牢(てんろう)だった。
永楽帝は皇太子である朱高熾(しゅこうし)に虎の親子が描かれた絵を与え、その絵に詩を添えるよう命じる。一方、孫若微は朱瞻基(しゅせんき)と詔獄に潜入するが、突然、第二皇子・朱高煦(しゅこうく)の視察が入り、間一髪、「謎の皇帝」からもらった鍵で脱出する。その後、瞻基から詔獄の鍵を持っていた理由を問い詰められて答えにきゅうした若微は、高熾が息子に預けた虎の絵に目を留め、詩を作る代わりに今夜は質問をしないでほしいと申し出る。