ザテレビジョンがおくるドラマアカデミー賞は、国内の地上波連続ドラマを読者、審査員、TV記者の投票によって部門別にNo.1を決定する特集です。

最優秀作品賞から、主演・助演男女優賞、ドラマソング賞までさまざまな観点からドラマを表彰します。

第108回ザテレビジョンドラマアカデミー賞主演男優賞 受賞インタビュー

撮影=石塚雅人

阿部寛

賞を頂けたことで、また桜木を演じられたんだなとうれしかったです

5回目の主演男優賞に選出されました。今作で受賞されたお気持ちをお聞かせください。

うれしいです。皆さんのおかげです。コロナで放送が1年近く延期になりましたが、こうして無事に終了して、皆さんに楽しんでもらえる作品ができたことに、心から感謝したいと思います。

このコロナ禍の大変な状況で、情報解禁から1年程期間が空いたかと思います。いざ撮影や放送を迎えて、撮影までのお気持ちと、撮影がようやく始まり放送を迎えてのお気持ちを聞かせてください。

コロナ禍の環境は1年たっても変わらず、感染対策に最大の注意を払っての現場でした。われわれだけでなく、われわれやスタッフの方々のご家族の協力もあって、結果、一人の感染者も出さず乗り切ることができました。感謝しています。


前作から引き続き長澤まさみさん、新キャストとして髙橋海人さん、南沙良さん、平手友梨奈さん、加藤清史郎さん、鈴鹿央士さん、志田彩良さん、細田佳央太さんらと共演されましたが、撮影現場で印象的だったことはありますか?

生徒たちとも撮影現場では楽しくやっていましたが、みんな必死でしたよ。日曜劇場という大きな重責をそれぞれがちゃんと理解し、そこに生まれる一瞬のチャンスをみんなつかもうと常に努力していた。長澤(まさみ)さんは常に現場で俺を支えてくれました。彼女がいたから、16年ぶりにこの作品をやる勇気が出ました。16年前の生徒役のメンバーも、難題を越えてみんな快く出演してくれて、再会がうれしかったのは言うまでもありません。もちろんデビ(デビット伊東)も(笑)。


今作では生徒も不良ではなくなり、桜木への反抗にも変化があったと思いますが、桜木の生徒への対応に影響はありましたか。また、演技ではどのようなことを意識されましたか。

前作では、生徒に対してもっとクールに接する桜木の魅力がありました。今作では、生徒を信じる大人の桜木がいたと思います。桜木としての演技では、「自分が関わった生徒を最後まで信じる」「そのためには歯に衣着せぬ言動を繰り返す」「生徒との強い信頼関係を築くために努力を惜しまない」ことを意識していました。


撮影前の取材で「桜木にも僕にも16年という年月がたっていて、自然としわが刻み込まれている」「より人間深い作品になれば」と仰っていましたが、16年を経て桜木としての演技にはどのような変化がありましたか。

良いか悪いかは分かりませんが、前作から16年という年を重ねたことによって、人間味のある展開になったと思います。この賞を頂けたことで、自分はまた桜木を演じられたんだなとうれしかったです。

(取材・文=小田慶子)


ドラゴン桜 シーズン2

ドラゴン桜 シーズン2

原作は、2018年から連載中の三田紀房の同名漫画。阿部寛主演で2005年に放送されたドラマ「ドラゴン桜」の続編。前作から15年後の龍山高校を舞台に、弁護士・桜木建二(阿部)が去った後、下降の一途をたどっていた同校の窮地を、再び桜木が救う姿を描く。同作は、受験制度改革に合わせて続編制作が決定したという。

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