長谷川白紙コメント
この映画の台本を初めて読ませていただいた瞬間が今でも強く記憶に残っています。私はそこから、偶像を媒介した時間に込められた、底抜けに楽しくてそしてむなしい狂騒を感じたのです。
とても狭い世界の中で全てを笑い飛ばして何もかも無効化してしまう、そういった本来は秘匿されているような狂った規範を公の場に楽しく差し出すことのお手伝いができたと感じています。
この大役を任せてくださり、ありがとうございました…!
「あの頃。」あらすじ
大学院受験に失敗し、彼女なし、お金なし、地獄のようなバンド活動もうまくいかず、どん底の生活を送っていた劔(松坂桃李)。ある日、松浦亜弥(山崎夢羽)の「桃色片想い」のMVを見たことをきっかけに、劔は一気にハロー!プロジェクトのアイドルたちにドハマりし、オタ活にのめり込んでいく。
藤本美貴の魅力を熱く語るケチでプライドが高いコズミン(仲野太賀)をはじめとした個性的なオタク仲間と出会い、学園祭でのハロプロの啓蒙活動やトークイベント、また「恋愛研究会。」というバンドを結成しライブ活動を行うなど、くだらなくも愛おしい青春の日々を謳歌する劔。
しかし、時は流れ、仲間たちはハロプロのアイドルと同じくらい大切なものを見つけて次第に離れ離れになっていく。