HIKARI監督、「新藤兼人賞」金賞受賞『日本の作品をどんどん世界に出していけるように力を合わせて頑張っていきたい』
「銀賞」は、映画「佐々木、イン、マイマイン」(公開中)の監督・脚本を手掛けた内山拓也。「HIKARIさんが金賞を受賞されて、総評で『37セカンズ』が頭ひとつ抜けていたということだったので、(自分の作品は)ぶっちぎりの2位だったのかなって思っています。
水泳大会も2位、マラソン大会もずっと2位だったんです。この銀賞は僕っぽいなぁって(笑)」と話して会場を和ませ、「僕の人生はずっと2位だったんですけど、最高の銀賞を頂いたと思っていて、これまでグランプリや1位を頂いたことがないんです。そのたびに、『絶対に負けない』と思ってきました。初長編でちゃんと2番をもらえたので、『また頑張れ』と言われているような気がしています」と銀賞をポジティブに受け取った様子。
「今、『佐々木、イン、マイマイン』は公開中なんですけど、なるべく外に出るなと言われている中で公開を迎えて…。僕は逆境に向かっていく性格なんですけど、『ここまで逆境を選ぶのか、僕の人生は』と思っています。
でも、やっぱり映画館が大好きで、映画に人生を変えてもらったのでぜひ映画館で見てもらいたいんです。“若造だから”という枕詞で言わせてもらうなら、この作品、ないし今後の僕の人生で、世の中の閉鎖的なものを打ち破ろうと本気で思っているので、よかったらその若造の夢に、気に入ったならばご一緒させてください」と来場者に熱いメッセージを送った。
その他、「プロデューサー賞」は映画「スパイの妻〈劇場版〉」(主演・蒼井優、監督・黒沢清)の岡本英之エグゼクティブプロデューサー、高田聡エグゼクティブプロデューサー、山本晃久プロデューサーの3人に贈られた。
◆取材・文・撮影=田中隆信