自分の中になかった感情が開くのを感じた
――悪役も演じられるということは、それだけ演技の幅が広くなっているということだと思いますが、今後チャレンジしてみたい役は?
自分にない考え方を持っている役を演じてみたいです。役作りすることで、その考え方を知ることができるので。
そういう意味ではいろんな役をやってみたいですが、強いて言えば、小学生のころになりたかった警察官や、中学生のころには園長さんになりたかったので、幼稚園の先生などもやってみたいです。それから、家族ものにも出てみたいです。
――話を“チェリまほ”に戻しますが、一番心に残っているシーンは?
そうですね…。(しばらく熟考して)やっぱりマフラーですね。第1話の。あそこで黒沢が安達を人として見ていてくれたことが分かり、それまで自分の中になかった感情が開くのを感じ、それが積み重ねられていくので。やっぱりあそこが始まりだったと思いますし。まるで真っ白な雪の中に、片足をズボッと入れた瞬間みたいなものだったと思います。
――そう聞くと、また第1話から見直したくなっちゃいますね(笑)。最終回を迎えたら、“チェリまほ”ロスになる人が世界中にいると思います。皆さんへのメッセージをお願いします。
キャストもスタッフさんも人を思いやる温かさを大切にした、優しい作品にしたいという気持ちで作ってきました。日本国内に限らず、ご覧になる皆さまがそこを感じてくださっていることがとてもうれしく、役者をやっていて本当に良かったなと思っています。
今後への活力や未来への希望にもなりましたので、愛してくださって本当にありがとうございますとお伝えしたいです! 最後までお楽しみください。
取材・文=及川静