岩田剛典「いかに“鼻につくか”を意識しました(笑)」<新解釈・三國志連載>
「なるほど、そういうことか」と(笑)
――趙雲は登場シーンから後光を背に現れたり、ダンスをしながら去っていったりと、“鼻につく自称イケメン将軍”にふさわしいインパクトがありました。
後光を背負って登場するのは台本に描かれていなかったのですが、現場に行くと、技術スタッフさんがすでにそういう準備をされているので、「なるほど、そういうことか」と(笑)。あと、趙雲が嫌味なぐらい思わせぶりに話すのも、監督から「限界まで溜めてセリフを言ってほしい」と言われたからで、福田監督のディレクションです。しかも、福田監督は段取り(本番前の現場打ち合せ)で、ご自身が演じてくださるんですね。それが本当に絶妙で、「これを超えないといけない」というプレッシャーは常にありました。
――福田さんが演じられた趙雲はどのような感じだったのでしょうか?
めちゃくちゃミュージカル調なんですよ(笑)。しかも、ものすごくカッコつけているけど、最終的にヒロインにフラれてしまう側のキャラクターというか。それを監督にやられたら、この後、やりづらいなといつも思っていました(笑)。
――福田組に初めて参加されて、驚かれたことはありましたか?
福田さんは基本的に笑いのシーン以外はあまり興味がないんですね(笑)。アクションシーンなんて、アクション監督にお任せで、ご本人はモニターもほとんど見ていない感じでしたから。それぐらいご自身がこだわられるポイントがはっきりしていて、その振り切り方が気持ちいいなと思いました。