――これまでもWEBザテレビジョンのインタビューなどで大好きな漫画について伺ってきましたが、最近気になっている作品はありますか?
最近面白いと思って読んでいる漫画の一つが「少年ジャンプ+」で連載されている「SPY×FAMILY」(作:遠藤達哉)。世界が“東”と“西”に二分されているという設定で、片方の国のスパイが敵国で暗躍するというのが主だった筋です。
この主人公のスパイは実に優秀で、務めてきたミッションは全て成功。同業者が憧れるようなスパイなんですが、そんな彼が新たに担うミッションというのが単独ではなし得ないもの。成功させるためには家族を作らないといけないんです。
そのために自分の素性を偽って、ある女性と“仮の夫婦”になるんですけど、実はその相手もすご腕の殺し屋。それぞれ、自分の素性を隠さないといけない状況の中、お互いに相手の稼業を知らないまま仮の夫婦生活を始めるんです。
設定だけ聞くとハードな話なのかなと思うかもしれませんけれども、楽しく読むことができるスパイコメディー。それぞれが身分を隠し、スッタモンダしながら与えられたミッションをこなしていく姿が描かれていきます。
絵がとても魅力的ですし、話の進め方も実に巧妙。ぜひ一読いただきたい作品です。
<「遺留捜査」第2話あらすじ>
居酒屋チェーンを全国展開する外食産業の社員・姫野美那子(加藤貴子)が、自社のキッチン工房で頭から血を流して死んでいるのが見つかる。
臨場した糸村聡(上川隆也)は、被害者のバッグの中に古びたパペット人形があるのを発見するが、美那子は独身で子どももいないという。
なぜパペットを持ち歩いていたのかが気になり、糸村はパペット人形を糸口に独自の捜査を始める。このほど特別捜査対策室に異動してきたばかりの若手刑事・沖田悟(戸塚純貴)は、糸村のマイペースぶりに驚きを隠せない。
そんな中、美那子は事件当日、“幻の銘酒”を作る老舗酒蔵の若き女性社長・野澤ひかり(阿部純子)と会っていたことが判明。
最近人気の宅配メニューの開発責任者だった美那子は、酒蔵に業務提携を持ち掛けていたが、亡き父たちが築き上げた伝統の味を守りたいひかりはきっぱり断ったと話す。
だが、美那子は上司に「まだ交渉の切り札がある」と打ち明けていた事実が判明する。
やがてパペットから切なくも衝撃の真実が浮かび上がる…。
◆取材・文=月山武桜