“朝ドラヒロイン”迷わせたイケメン達を振り返る!中村倫也、吉沢亮、高橋一生…「おちょやん」では若葉竜也が好演
意外なパターンもありました
「エール」(2020年度前期)の主人公を演じた窪田正孝は、1月25日から再放送がはじまる「花子とアン」(2014年度前期)でヒロイン花子(吉高由里子)を思いながらも実らない残念な幼馴染・朝市役を経ての主人公抜擢であった。
「ひよっこ」(2017年度前期)はこのパターンをすこし捻っていた。ヒロインみね子(有村架純)は同じ下宿に住む島谷(竹内涼真)とつきあうが、悲しい別れがあり、その後、代わって現れるのは、料理人のヒデ(磯村勇斗)。いまや磯村も人気俳優だが(この頃も仮面ライダー出身俳優として人気はあった)、この頃、飛ぶ鳥を落とす勢いだった竹内涼真でなく、磯村が相手役だったことに意外性があり、これはこれで逆に話題になった。
最初から負けがわかっていたひとも
こうして挙げてみると、皆、「かませ犬」と呼ぶには素敵過ぎる人物ばかり。そのなかでいい意味のふさわしい人物といえば「まんぷく」の野呂(藤山扇治郎)がいる。
ヒロイン福子(安藤サクラ)と夫役・萬平(長谷川博己)で実に仲睦まじい夫婦だが、序盤、福子に片思いするホテルの料理人・野呂の振る舞いは、明らかに彼を福子は選ばないことをわかって楽しめた。
ちょっと極端過ぎるけれど。野呂は恋が実らないかわいそうな、でもそれが深刻に見えないいい按配のコメディリリーフとして人気を獲得。こういう人がいるとドラマは盛り上がる。ちなみに野呂を演じた藤山扇治郎は「おちょやん」の千代と一平のモデルが立ち上げた松竹新喜劇の俳優である。
ヒロインの相手役でなくても、朝ドラでいい仕事をして、人気が出ると、吉沢亮のように大河ドラマの主人公に抜擢されたり、窪田正孝のように朝ドラの主人公を任されたり、その後、大活躍することになる。相手役以外の人物も要チェックなのだ。