永島優美アナ、初挑戦の“デジタル紙芝居”は「7年目にして初めての経験で、ひとつの大きな挑戦だった」＜Interview＞
――実際に挑戦してみていかがでしたか？
難しかったです。語り手として朗読をしながら、登場人物によって声色を変えるのですが、その声を変える部分が一言だったりして。私が読んだパートですと、子ギツネの「あ！」というせりふが冒頭に出てくるのですが、その一言にどう感情を込めたらいいのか考えて自分でもあまり出したことのない声を出そうとすると、どんな声が出るか分からなくて聞いて驚くという状況で…。正直、大変苦戦しました。
何度も何度も練習して、自分の中でこの子ギツネは今こう思っているからこのトーンで話そうと、想像力を持って読み聞かせることを意識すると自然と世界に入りこめました。でも、その感覚が7年目にして初めての経験で、アナウンサーとしてもこのプロジェクトに参加できたことがひとつの大きな挑戦だったと思います。
――実際に完成した作品を見ての感想を教えてください。
感動しちゃいました。グループを組んで、最初は自分が感じたように自由に読んで録音し、それをみんなで聞き合いましょうというところから始まり、聞いてみるとみんな全然違っていて、物語としてまとまりがなく…。最初は自分でも迷いがあるまま読んでいました。
そこからみんなで「この子ギツネは5歳くらいかな？」とか「お母さんギツネはちょっとおっちょこちょいで心配性で天然なのかな？」とか、話し合いながらキャラクターを作り上げていき、私たちが録音したものに美術チームの皆さんが絵を重ね、編集され、デジタル紙芝居になっていく。少しでも見ている方に伝わる絵と声をマッチさせたいという思いを詰め込んだ作品になっています。
なので、自分で聞いたときもさまざまなシーンを思い浮かべながら、素直に紙芝居を楽しんでいました。またアナウンス室だけでなく、たくさんの人に携わってもらい、オールフジテレビとして作れたことがとてもうれしかったです。
――この思いの詰まった作品をどんな方々に見ていただきたいですか？
やはり小さいお子さんに聞いてもらいたいです。そのためにゆっくり、それぞれの横で本当に読み聞かせをするように読んでいるので楽しんでいただけると思います。また、お子さんにとどまらず、コロナ禍で図書館や学童などでの紙芝居の読み聞かせがなかなかできないという中、アナウンサーが読み、プロが編集したこの映像をぜひご活用いただきたいという気持ちが強くあります。
今は学校の給食の時間も私語は慎まなくてはならず映像を流すところもあるそうなので、ぜひ学校でも使ってほしいですね。
誰もが幼少期に一度は聞いたことのある名作童話は大人になってからも懐かしい気持ちになれると思うので、このおうち時間にぴったりの紙芝居になっていると思います。
人間の温かみを感じることのできるストーリーなので、コロナ禍で気持ちが落ち込んでしまうこともあると思いますが、名作童話の物語の世界と私たちの声で少しでも皆さんに癒しの時間を届けられたらいいなと思います。
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