<おちょやん>星田英利“千之助”の「大好きやったんや」が沁みる…鶴亀家庭劇が一枚岩に
星田英利が綴った壮絶な「千之助の胸の内」
一平と千之助のシーンについて、星田は自身のブログで「一平と千代の前で“心の鎧(よろい)”を脱ぐどころか全裸になり今までの数多の傷を見せ、それから皮まで剥いで“血まみれの無様な姿”になり、その痛みで泣き叫びながら、初めて正直に吐露し、初めて救いを求めたと私はそう考えました」「一平と千代にじゃなく、天海天海(あまみてんかい)と天海千代に」と綴っている。
なんという壮絶。これまで第2週から13週まで、素直な思いを口にすることができない不器用さばかりが目立ってきた千之助が初めて千代と一平に晒した心からの本音。それはまさに、“全裸になり皮まで剥いでその痛みで叫びながら”という言葉通りの強烈な決意だったに違いない。
そして、すべてをはぎ取ったむき出しの千之助に残ったのは、一人の喜劇役者としての「わしは須賀廼家万太郎いう役者が大好きやったんや」という無垢な思いだった。
不器用な人間が心の鎧をすべて脱ぎ捨て、生身の自分をさらけ出す瞬間を圧倒的な迫力で演じた星田。視聴者からも「ほっしゃんの演技に涙出た」「ほっしゃん演技うまいなぁ!」といった驚きの声が上がった。
書きあげた台本を手に、再び家庭劇メンバーと対面した千之助。さんざんこき下ろしてきたルリ子(明日海りお)と香里(松本妃代)にも、(不器用ながら)きっちり頭を下げた。やっと一つになった鶴亀家庭劇が、いよいよ須賀廼家万太郎一座に戦いを挑む。
3月12日(金)は第70回を放送する。万太郎への鬱屈した思いを吐き出したことで、一平や座員の女優たちにも素直に頭を下げることができた千之助。鶴亀家庭劇全員で作りあげた新作「丘の一本杉」を引っ提げ、舞台の幕を上げる。