――今回、演じた相原翠は華族出身の令嬢ですね?
すごく気品のある女性です。でも、戦後になって華族を取り巻く環境が変わってしまったので働かなければいけなくなるんです。それでエアガールに応募。どうしても名家の出身というプライドが捨てきれず自分の中で葛藤しているところがあります。
――演じていて苦労した点は?
翠は由緒正しい家柄の子という設定ですから言葉使いも丁寧ですし、一つ一つの所作が美しい。常に背筋がピンと伸びているような女性なので撮影中はもちろん、休憩の時も気が抜けない(笑)。
少しでも自分に戻ってしまうと翠の品の良さを出しにくくなってしまうのでずっと気を張っていました。
――エアガールの仲間との距離感については?
決して距離を置いているというわけではないと思うんですけど、今まで自分が接してこなかったような人たちと接することに戸惑っているのかもしれません。自分の中のプライドと折り合いがつけられず悩んでいるのかなと思いながら演じていました。
――今回の作品はエアガールの制服も見どころの一つ。
小さい頃、客室乗務員さんに憧れていた時期があったんです。だから、まさか自分がその制服を着られるとは思っていませんでした。
しかも、スカートの丈が長過ぎて不便だったということで、少しの間しか使われていなかった幻の初代の制服。それを再現したものを着せていただけるなんてすごくうれしかったです。
――個人的なお気に入りポイントは?
一人一人、全部オーダーメードなんです。ちゃんと採寸しているので私しか着られない制服。そこがお気に入りポイントです(笑)。
――思い出に残っている“空の旅”は?
海外に行く際、離陸した後すぐご飯が出てきたんです。そんなにおなかが空いていなかったので断ったんです。でも、10時間以上の空の旅だったので、次の食事まで結構時間が空いていて。途中で「あの時食べておけばよかったな」って後悔するくらいおなかが減ってしまったんです。
――それは、なかなかつらいですね。
その時に客室乗務員さんが「おなか空いていないですか?」ってカップラーメンを出してくれたんです。その気遣いがホントにありがたくて。カップラーメンがあるということも知らなかったのですごくうれしかったです。
3月20日(土)夜9:00-11:05
テレビ朝日系にて放送
【スタッフ】
脚本:橋本裕志
監督:藤田明二(テレビ朝日)
原案:中丸美繪「日本航空一期生」(中公文庫)
音楽:沢田完
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー):神田エミイ亜希子(テレビ朝日)、中込卓也(テレビ朝日)、山形亮介(角川大映スタジオ)、新井宏美(角川大映スタジオ)
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