「生まれ変わるなら、クドカン」転機になった宮藤官九郎との出会い
「俺の家の話」は、彼の集大成になるドラマにふさわしい座組だ。脚本は、「生まれ変わるなら、クドカンになってみたい」(「まんたんウェブ」2016年6月25日) と言うほど信頼を寄せる宮藤官九郎。
長瀬にとって大きな転機となった「池袋ウエストゲートパーク」(2000年、TBS系)を皮切りに、「タイガー&ドラゴン」(2005年、同)や「うぬぼれ刑事」(2010年、同)、映画でも「真夜中の弥次さん喜多さん」(2005年)、「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」(2016年)とその節目、節目でコンビを組んできた。
西田敏行が絶賛「俳優としてのポテンシャルは限りなくある」
プロデューサーも「ラブとエロス」(1998年、TBS系) 以来ずっと彼を起用してきた磯山晶。父親役も「うぬぼれ刑事」でやはり親子役だった西田敏行だ。ゲスト出演者も阿部サダヲや佐藤隆太など過去のドラマで関係の深い間柄だった共演者たちが並ぶ。
長瀬への最高の花道を用意しているようにも見えるが、それ以上に全力で引き止めているようにも見える。「長瀬くんの俳優としてのポテンシャルっていうのは、限りなくある」(「CREA」2021年1月号)と西田敏行が称賛するように、役者としての可能性が広がっているからだ。