SKE48 6期生がZeppライブで後輩メンバーに示した“ベテラン”の背中と新しい風
ライブの価値を感じた上での“1回の大舞台に懸ける思い”
今回のライブはSKE48 1期生の楽曲「神々の領域」からスタート。1曲目にこの曲を持ってきたことについては井田が「前回は『6期生がこれからSKE48を引っ張っていくぞ!』という決意として1期生の『神々の領域』を披露させていただいたので、その決意を1曲目でまた表せたらいいなって」と終演後に語っていたが、確かにこの日の6期生のパフォーマンスからは一際強い思いが見て取れるようだった。
それはおそらく、自発的に行動し、同期だけでのライブを実現させた6期生だからこそ、その開催の難しさを感じてきたからだろう。
ライブ中、日高は「言霊ってあるんだなって思いました」と言い、終演後に熊崎は「後輩たちにはこれからもっといろいろやりたいことを口に出してもらって」と話していたが、実際、6期生が同じチームや仲の良いメンバーとではなく“期”としてアクションを起こし、結実させて以降、やりたいことを言葉にして表明する後輩メンバーは多くなった。
しかし、6期生のZeppライブは“やりたいと言ってできたこと”より多くの“やりたいと言ったけどできなかったこと”の上に成り立っているように思える。だからこそ、パフォーマンスから1回の大舞台に懸ける思いが感じられ、北野から「普通ならこうやって期ごとのライブってできないと思うんですよ」という言葉が飛び出したのではないだろうか。
6期生から吹く“風”をグループ全体の推進力に
4月に松井と高柳が卒業し、現在SKE48のメンバーは64名。6期生の先輩に当たるメンバーは8名(2~5期生の5名と姉妹グループから移籍してきた3名)と、圧倒的に後輩の方が多い。
終演後、ライブの感想として熊崎は「昔のSKEっていうものも大事にしつつ、新しい風を入れていってる感じがして、すごく幸せな時間でした」と語った。普通はあまりいい意味で使われないが、その新しい風はしっかりと“ベテラン”の立ち位置を引き受けた、6期生の“先輩風”でもいいのではないだろうか。
SKE48の先頭に立ち、背中を見せてグループを引っ張ろうとしている6期生だが、そんな彼女たちから吹く風が後輩たちを強く後押しし、それがこれからのグループ全体の推進力になっていくはずだ。