自分の銀行口座が少しゴージャスになるくらいなら寄付をする
――今1作目のお話が出ましたが、その1作目も今回も、著者印税は全額寄付にされていますね。
ROLAND 1作目は印税を自分のために使おうと思っていたんですが、下心があるとなかなかうまく書けなくて。それで「どうせ書けないし、別に売れないし…」と思ってみんなのために書き始めたら、うまく筆が進んで。結果的に30万部以上売れた。なので、2作目も印税で自分の銀行口座が少しゴージャスになるくらいなら寄付をする、というのがモチベーションのひとつですね。
――今の時代、特に本という形にせずとも寄付はできそうですが、あえて「書籍」という形にしたのはどうしてなのでしょう。
ROLAND 僕は自分のことを芸能人とは思っていなくて、有名人であることにこだわりがないんです。自分がもし仮に明日いなくなったとしても、本だったら残るじゃないですか。僕を応援してくれている方へのメッセージは、いつ僕がいなくなってもいいように、この本に伝えたいことは書いてあります。
あと、3作目は考えていないです。今回も作る過程は楽しかったし、完成した本を見たらうれしいんですけど…まぁ作るの大変で…。もう一生書きたくないと今は思っていますね(笑)。
――(笑)1作目よりも大変でしたか。
ROLAND 1作目は真っ白なキャンバスに書けばいいだけだったんですけれど、2作目は僕の人となりもある程度知ってくれた中で「今更書く内容でもないな」という取捨選択の作業が大変でしたね。3作目ねぇ…書けないと思います。
――1作目が売れたからこその「生みの苦しみ」があったわけですね。
ROLAND 映画でもなんでも2作目というのは大変な生みの苦しみがあると思います。でも、「もう書きたくない」というのはそれだけ自分のすべてを振り絞ったということですからね。それくらい自分をさらけ出して一生懸命書いた本です。
取材・文=中西啓
7月8日発売
KADOKAWA
1,540円(税込)
『君か、君以外か。』出版記念スペシャル企画
ROLAND×「涼宮ハルヒ」シリーズスペシャルコラボグッズ
【第一弾】グッズご予約は7月25日(日)夜11:59まで。
https://store.kadokawa.co.jp/shop/e/eti0351/