離れた場所で共に夜空を見上げるヘミングウェイと詠美
詠美はヘミングウェイとつながったままだった電話を通し、第六感について話しつつ「ようやく、真実のドアの入り口に立てたかもしれない」と言った。それからベランダに出た詠美は夜空を見上げ「きれいな月…」とつぶやくと、ヘミングウェイも同意した。
恐怖の直後ではあったが、離れていながら同じ夜空を見上げるロマンチックなシーン。SNSには、文豪・夏目漱石が「I love you」の訳を日本人には「月がきれいですね」で伝わるとしたエピソードにちなんで深読みする投稿があった。
実際、第1話でヘミングウェイは初対面の詠美に「下の名前で呼んでもいいですか。そのうちそう呼ぶようになる気がするから」と言っており、この第4話では実は琴美と知り合いだったローゼン(野間口徹)が、ヘミングウェイが「(詠美と)いずれ愛し合うようになるのではないか」と言っていることを明かしていた。
少しずつ謎がつながってきているようで、そうではないような、考察が難しい展開が面白い。そのなかでヘミングウェイと詠美の関係も気になるところだ。
ラストは、園児13人を乗せたままのバスが消息を絶つ事件が発生した。不穏な空気が漂う第5話は8月27日(金)に放送。NPO法人「しあわせの鐘の家」の施設を訪れた詠美は、長時間祈り続けたまま動かないヘミングウェイの姿を見て、不思議な感覚になる。
(文=ザテレビジョンドラマ部)