半年で10年分のリフレッシュ
――テレビ、ラジオのレギュラーが6本というのはすごい活躍です。
9月いっぱいで「川柳居酒屋なつみ」(テレビ朝日)は終わってしまうんですけど。まさか、こんなにできるとは思っていなかったです。特にラジオは局アナ時代に全く経験がなかったので、一番やってみたかったことで、それをFMとAMの両方でやらせていただいて、すごく楽しいです。
――ご自身のペースで仕事をされるということは、断る仕事もあるってことですよね?
そうですね。選んでいるとは言わないですけど、お断りしている仕事もあります。フリーランスの陥りやすいところだと思うんですが、あれもこれも受けてしまって、忙しくなりすぎてパンクしてしまったり。そうなると、会社を辞めて働き方改革をしようと思った意味がないので、勇気を出して断ることも必要。そこは休みの日の数などを考えてお受けするか決めるようにしています。
(フリーになって)最初の半年間ぐらいはレギュラー以外の仕事をお受けしないと決めていました。もちろん、辞めたばかりのその時期が一番オファーは多かったです。でも、全部お断りして、月に10日ぐらいしか働いていなかったですね。休みの方が多かったです。そこで10年分のリフレッシュをして、それで9月ごろから徐々に他局の仕事とか受け始めて、単発の仕事をするようになりました。
2年目はありがたいことにレギュラー番組が二つ増えて、どうせ(新型コロナウイルスの影響で)自由に遊びに行けないし、海外も行けないから「いっぱい仕事しよう!」と思って、すごく働きました。そうすると、やっぱり大変で、疲れてしまって。今年4月以降は必ず週2日は休み、かつ月2回は週3回休むと決めて、それを死守しています。
今思えば、最初の半年間ゆっくりできたのが良かったと思っています。そこでいろいろ無理をしていたら、それに慣れちゃったと思いますし、出続けないと不安になっちゃっていたかもしれないです。そこで一回リセットできて、自分のことを見つめ直せたのが良かったなと思っています。
――立ち上げた会社は宇賀さん一人だけということですが、全てご自身でやられているんですか?
本当に私一人です。でも、相談はいろんな人にしています。それこそテレ朝時代の先輩や上司にはいまだに相談しますし、初めて他局のバラエティーに出たときなどはいろんな人に「どうでした?」って聞いてリサーチもしました。
身内がいないということが、一緒に怒ってくれる人も喜んでくれる人もいないので、結構寂しいものだなとは感じています。だからこそ、いろんな人とのコミュニケーションは積極的に取るようにしていますね。
――会社を一人でやる中で、大変なことは何ですか?
私は大変じゃないんですよね。例えばこういう取材に一人で行って、スケジュールを組んだりやり取りするのは「大変じゃない?」って聞かれるんですけど、私はむしろそれが楽しいし、人に任せるより(自分でやった方が)早いと思っているんです。
あとは、請求書を書いたり、お金のこととか…お金の計算も結構好きなので(笑)。それも楽しんでやっているんですよね。だから誰にも気兼ねなく、働き方やスケジュール、仕事内容も全て自分で選べるので、こんなに自由で楽しいことはないなと思っています。
――フリーのタレントで、忙しくなったらスタッフを増やす人もいますよね。
私はないんじゃないですかね。唯一あるとしたら身内が欲しくなった時でしょうね、家族みたいな。人を育てるとか、そういうことに興味を持つ日が来るかもしれません。自分が仕事のことだったり業界のことだったり、教えてあげるじゃないですけど、それで人が育って巣立っていくところを見てみたいなという気持ちがちょっとあります。でもまだまだ。今は、もし何かお仕事をお任せするとしたら単純な作業だけになってしまうので、それは自分でできるかなと思ってはいます。
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