――出てくる男性ももちろんですが、なんといってもマリコのキャラが本作の魅力ですよね。
夏菜:マリコは漫画を読んでいるとき、どうしても声が想像できなくて…。すごい悩みました。漫画っぽいキャラクターに過去の辛いこととかも反映しつつリアルにして、テンポもよくコメディーに仕上げるという…。森永くんの言う通り、バランスが難しかったです。というか、最初、監督はシリアス路線でいく的なこと言っていなかった?
古畑:そうですよ! 私、漫画がコミカルに描かれていたので、ユミもそういう人物で作っていったら「そういうのは一切なしで」みたいなことを言われて…。
夏菜:でも蓋を開けてみたら超コメディー(笑)。
古畑:あと「ユミはそこまで明るすぎなくていい」と言われたのが印象に残っています。どこまでリアルにできるかって。あと彼女はもうひとつの顔を持っているので、それをどうするか…。やり過ぎてもよくないけど、なんとなく匂わせたいし…。このあたりは、ドラマの後半になるとわかってくるので楽しみにしてください。
森永:僕はバランスを見てやらなきゃと思っていて。台本をもらったとき、お二人がどういう演出でくるかを受けてケンジというポジションを作っていかないといけないって感じました。原作で、ユミちゃんが“スイートリベンジ社の唯一の良心”という描写があるので、ケンジがそこまで依頼人にガッツリでもよくないし…と全てにおいて中立の立場で。お金も大好きですけど、そこまででもないですしね。なのでずっと俯瞰しながら演技をしていた感じです。
夏菜:なかなか難しいよね。振り切れるキャラじゃないし…。
森永:でもそこまで意識はしていなかったんですけどね(笑)。みなさんの演技を受けて返してというか…。その中でこうしたら面白いんじゃないかな?というのを出していきました。
――マリコといえば、ダメ男の生態を計算式に当てはめて恋愛パターンを導くシーンがありますが…。
夏菜:あそこだけはなくして欲しいと思っていた!
古畑:すごく大変そうですもんね。毎回すごい量のせりふをしゃべりながら演技をしていて。
夏菜:うまく撮ってもらっているから一発撮りとかではないんだけど、でもすっと動きながらすごい量のせりふを言っていて。それも数式だったりするので、頭の中が記号で一杯になるというか。なので、もうどんなことがあってもせりふを言える状態にしておかなきゃと、家では何か用事をしながらせりふを覚えて、何があっても永遠にせりふが出てくる状態にまで持っていっています。
森永:すごい! でもあれ、淡々と言っているけど面白い言葉が一杯ですよね。
古畑:実は私、あのシーンが一番緊張して…。あれだけ長いせりふを言っている横で間違えちゃいけないというプレッシャーを毎回感じていたんですよ(笑)。
森永:分かる!
夏菜:本当!? 全然感じなかった。
古畑:本当に完璧だから。あれはすごかったです。
【第1~6話】
毎週月曜夜0:25-0:55
フジテレビにて放送
FODで配信中
【第7~12話】
8月30日(月)夜0:00より配信スタート
※FODにて毎週月曜に最新話を配信