
11月1日から放送がスタートした上白石萌音、深津絵里、川栄李奈がヒロインを務める連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。今作で初代ヒロイン・橘安子を演じる上白石がインタビューに応じ、“朝ドラ”出演への思いや撮影中のエピソードについて語った。
同ドラマは、昭和・平成・令和の時代を、ラジオ英語講座と共に歩んだ安子、安子の娘・るい(深津)、るいの娘・ひなた(川栄)、3世代の女性たちの物語。脚本は藤本有紀が担当する。
1925年3月22日、日本でラジオ放送が始まった日、岡山市内の商店街にある和菓子屋「たちばな」で生まれた安子。あんこの甘い香りに包まれて14歳に成長した安子は、繊維会社の跡取り息子で、商科大学に通う青年・稔(松村北斗)と出会う。偶然、稔が英語を話せることを知った安子は、教えてもらったラジオ英語講座で英語を勉強し始める。
上白石萌音インタビュー
――これまで“朝ドラ”に対してどのような印象をお持ちでしたか?
私が中学1年生でデビューした時に放送されていた、井上真央さん主演の「おひさま」(2011年前期)を見てから、“朝ドラ”への憧れはずっとありました。「おひさま」は毎日録画をし、学校から帰ってきたら正座をして見ていて、真央さん演じる陽子先生に強く憧れました。恐縮ながら、この時から“朝ドラ”というものへの憧れが芽生えていきました。
毎日15分という短い時間ながらも、見てくださる皆さんに元気や勇気を与えることができるというのは、なんて素敵なことなんだろうと。いつか私もこういうことできる女優さんになりたいなと思いました。
――「カムカムエヴリバディ」ではいよいよ毎朝元気を与える側になりますね。
元気になっていただけたらうれしいですね。12歳の頃から持っていた夢が叶ったという喜びもありますし、同時に不安や責任も感じています。でも、完成したものを見たら温かくて素晴らしい作品だったので、この温かさが皆さんにも届くよう祈っています。
――昭和を生きる女性を演じるにあたり、撮影前に準備されたことはありますか?
個人的には現代劇よりも昭和以前の役の方がしっくりくるんです。「昭和の女性っぽい」と周りから言われることもあって、一生懸命この時代に馴染まなければ、という意識はあまりなかったです。
でもやはり戦前と現在とでは、人の雰囲気とか年齢の捉え方が全く異なっていて、安子は16歳でお見合いをするのにちょうどいい頃合いだと言われたりして。そういうギャップもあるので、そこは時代背景などをしっかり汲み取りながら演じたいなと思いました。
物語では戦争もはさむので、その頃のこともしっかり勉強したくて、事前に岡山に行って博物館で資料を見たり、私の祖父母に戦争体験を聞いたりしました。歴史上、物語上のお話で終えるのではなく、本当に起きた出来事として身近に感じるために、色々と勉強をして情報を蓄えました。