倉科カナ「悩んだ時に一人で抱え込まないで」
――鈴木さんは、予期せぬ妊娠に戸惑う女子高校生というとても難しい役を演じられていますが、役を通してどんなことを視聴者に伝えたいですか?
鈴木:結は、妊娠が判明しどうしたらいいのか分からない時に千春さんと出会って、誰にも打ち明けられなかった思いを初めて千春さんに伝えることができました。そこで千春さんが背中を押してくれて励ましてくれたからこそ結は前を向けるようになったのだと思います。
私は結と同世代ですが、私が結の立場になってもとても悩んでしまうと思います。この作品を同世代の方からお年寄りの方まで幅広い年代の方に見ていただき、命について改めて考えていただけたらと思いました。
――戸惑う結と出会い寄り添っていく千春ですが、倉科さんは千春という人物を演じる上でどのようなことを意識し、またどんなことを視聴者に伝えたいと思いますか?
倉科:私が演じる千春は、予期せぬ妊娠に戸惑っている女性たちに対し養子縁組だけを勧めているわけではないんですね。彼女たちはもちろん、生まれてくる赤ちゃんの未来にとって何が最善の選択なのか、さまざまな選択肢を提示して一緒に考え、寄り添っていくというのが役目です。
ドラマを見てくださる方で同じように悩んでいる方がいれば、気軽に児童相談所に相談してくださいということを私はこの作品を通して伝えたいです。悩んだ時に一人で抱え込まずに児童相談所に相談すれば、千春のように寄り添ってくれる人がいます。その一歩を踏み出していただきたいと思い、私は千春という役を明るく優しく演じることを心がけました。
――今回共演されて感じたお互いの印象を教えてください。
倉科:梨央ちゃんがまだ小学3、4年だった時に共演したことがあるのですが、こんな素敵な女性に成長されていてとても感慨深いものがありましたね。梨央ちゃんはお芝居をするときの集中力がすごいなと。その時は邪魔しないよう気を付けていましたね(笑)。
鈴木:以前共演したことを覚えてくださっていてとてもうれしかったです。倉科さん演じる千春さんのポジティブなキャラクターに結だけでなく私自身とても元気をいただきました!千春さんの一言一言が結の心に響き、心を開いていくきっかけにもなりました。今回ご一緒させていただき感謝しています。