舞台「文豪とアルケミスト」は“シーズン2”へ! 平野良×赤澤遼太郎が語り合う“生々しさ”という魅力
太宰と秋声、正反対な2人がキーパーソンに
――太宰は今回で3回目の登場です。今までの作品と、太宰の在り方は変わりそうですか?
平野:今回の太宰は物語の“軸”ではないから、今までの経験を踏まえてお兄さん的な感じで行くか…と思いきや、太宰は変わらない気がするんだよなぁ(笑)。もちろん少しずつ変化はあると思うんですけど、根本は変わらないでしょうね。またうるさいんだろうなぁと思っています(笑)。お兄さんぶるけど全然お兄さんぶれていない、みたいな。弟ができた3歳児くらいじゃないかな(笑)。
――一方、徳田秋声としてはいかがですか?
赤澤:お話をいただいたときに、「すごく人気な作品で、ファンの皆さんもいつ出るのか待ち望んでいるキャラクターです」と言われてプレッシャーも感じましたが、発表されてから反響が本当にすごくて。「とうとう来た! 赤澤か!」と(笑)。情報解禁のビジュアルの段階では褒めていただいたので、まずは安心しました。あとはもう本番を頑張るだけだな、と。
――赤澤さんは秋声の著作も読まれているとか。
赤澤:ちょっとずつですが、読んでいます! 難しいですね。日常の出来事をそのまま書いて、それを一本の物語として終わらせているという印象です。まだ言葉の意味を調べながら少しずつ読んでいるくらいですが、ありのままを描く自然主義の作家らしく、自分すらも客観的に見ているのが秋声なんだなと感じました。それってなかなかできることじゃないですよね。小説を書いていたら自分のエゴや思いがあふれ出してしまいそうですが、そういうものを断ち切り、一個一個淡々と表現していく。太宰とは対極かもしれません。
【会場・公演日程】
・東京公演(シアター1010)2022年2月3日(木)~13日(日)
・大阪公演(森ノ宮ピロティホール)2022年2月18日(金)~20日(日)
【出演】赤澤遼太郎(徳田秋声役)、山崎晶吾(泉鏡花役)、小南光司(佐藤春夫役)、斉藤秀翼(国木田独歩役)、正木郁(川端康成役)、澤邊寧央(里見弴役)/玉城裕規(尾崎紅葉役)/平野良(太宰治役)ほか
【スタッフ】世界観監修=イシイジロウ/脚本=なるせゆうせい(オフィスインベーダー)/演出=吉谷晃太朗
※山崎晶吾の「崎」は立つ崎が正式表記
(C)2016 EXNOA LLC / 舞台「文豪とアルケミスト」製作委員会
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