毎日、本当に大事なことを学んでいた現場でした
――出演が決まったときの感想から教えてください
正直、私でいいんですか?と驚いてしまいました。私はそれまで映像のお仕事をしたことがなく、機会があれば挑戦したいと思っていたので、本当にうれしかったです。
この撮影は1年ほど前だったのですが、その後にありがたいことに大河ドラマ「青天を衝け」(2021年、NHK総合ほか)にも出演させていただいて、今回学んだことを活かすことができました。
――やはり舞台と映像は勝手が違いましたか?
お芝居の基本とかは変わらないと思うのですが、やはりカメラですよね。表情を撮られることに慣れなくて…。
最初のころはモニターに自分の顔が映っていると、「恥ずかしい。どうしよう…」という気持ちでいっぱいになっていました。そして監督やカメラマンさんにも何度も「これで大丈夫ですか?」とお聞きしながら、試行錯誤でやっていて…。細かい所を意識するのは、舞台とは違うと感じました。
もちろん舞台もリアリティは必要ですが、それよりも身体全体を使って表現するというか…。どちらも表現するということでは同じなのですが、方法の違いに最初は戸惑ったという感じです。
あと、最初のころはどこのカメラに撮られているのかが分からなかったり(笑)。本当に初心者のようですが、カメラマンさんが「こっちで撮りますよ」と手を上げてくれたりして助けていただきました。
ただ徐々に分かってくると楽しく、こういうふうにお芝居をしようかなどアイデアも浮かんでくることが出てきて、楽しく過ごすことができましたね。
――慣れないことがいっぱいあった現場だったんですね
そうですね。本番までに要する時間は全然違ったのも驚きました。
舞台だとお稽古など段階を踏んで徐々に共演者のみなさんと仲が深まって、さぁ本番という感じですが、映像はよーいどん! という感じで。「もう始まるんだ!」と驚いちゃいました。
でも周りを見ていたら、二宮さんをはじめ、みなさんの気持ちの切り替えがすごく早くて。映像とは瞬発力が大事なんだと改めて気づいたりしました。あと声は大きく張らなくてもいいとか…。
毎日、本当に大事なことを学んでいた現場でした。