上白石萌音、深津絵里、川栄李奈がヒロインを務める連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。12月23日放送の第39回から時代は一気に進み、るい(深津)の物語へ。大阪で新生活を始めたるいの涙が視聴者の心をつかんだ。(以下、ネタバレがあります)
今週は第8週「1951-1962」を放送中。前半では安子(上白石)が幼いるい(古川凛)の前から去ったいきさつが描かれ、38回ラストで成長したるいが初登場した。
第39回では、安子が出て行ってからの雉真家のその後がうかがえるような描写が続いた。当主の千吉(段田安則)は、るいを案じながら生涯を終え、勇(村上虹郎)の妻になった雪衣(岡田結実)とその子・昇(谷川生馬)はそっけない態度。
るいは、そんな雉真の家を出ることをすでに決めていた。勇に「おじいちゃんの葬式が終わっていろいろ片づいたら私、家を出らぁ」「家を出て、岡山も出る」と告げ、自分でアルバイトして貯めたお金だけを持って、大阪へとやってきた。
賑やかで華やかな大阪の街に出てきたるい。解放感を表現するミュージカルシーンが楽しい。幼い頃のるいが母と歌っていた「カムカム英語」の曲が使われているのは、るいの心の片隅に幼い日々が幸せな記憶として残っていることの表れだろうか。
額の傷のせいもあって、職探しも難航するなど順風満帆とはいえない新生活の滑り出しだが、いい出会いもあった。クリーニング店を営む夫婦、平助(村田雄浩)・和子(濱田マリ)と知り合ったるい。茶の間のテレビを見ながら笑い転げる2人の間に挟まって、るいの目にはなぜか涙があふれた――。
NHK出版
発売日: 2021/10/25