2021年は「慌ただしい1年」ナレーションの難しさを実感
――2021年はアニメに限らず、バラエティーなどでも多く活躍されていました。一年を振り返っていかがでしたか?
下野:一言で言えば、慌ただしい1年でした。ありがたいことに、2021年はいろいろなお仕事をやらせていただきました。特にナレーションのお仕事が本当に増えて。もともと「アニメと吹き替えでは発声の仕方が違うんだな」と感じていたのですが、ナレーションはその2つとも違う間や呼吸が必要だなと感じました。重視していることもそれぞれ違いますし。自分の中に“ナレーション”のイメージはありましたが、実際にやってみて、イメージとの違いを実感しました。
――具体的にどういう違いを感じましたか?
下野:ナレーションでも感情を入れなければならないのですが、入れ過ぎると情報過多になってしまうんですね。それと、何より重要なのは言葉の一つ一つをハッキリとしゃべること。“伝えたいワードは何か”をきちんと考えた上で、弾けるのかそれとも抑えるのか…ナレーションの種類によって雰囲気を変えていく必要があり、アニメと似ているようで似ていないというか…。改めて、アニメと吹き替えとナレーション、それぞれやり方が違いますし、長年やられている方には長年で培われたテクニックがあるんだなと。それをものすごく実感しました。
――声優・下野紘としての引き出しは増えましたか?
下野:増えたつもりでいましたけど、「もっともっと勉強しなきゃダメだな」と思った1年でもありました。吹き替えなら“どうしたらこの人物に寄せられるかな”とか、ナレーションなら“どうしたらもっと情報がスッと届くようにしゃべれるかな”とか、そういうことをものすごく考えました。さらにバラエティー番組に出演するとなると、自分の姿も出るというプラスの情報ありきになりますし。
40歳手前から、苦手なことに挑戦したい気持ちが芽生えた
――バラエティーの難しさはどういったところに感じましたか?
下野:“今、自分がどう見えているのかな”とか、そういったところを考えないといけないのが難しかったです。2021年は本当にいろいろなところに出させていただいて、かつそれらで学ぶべきものも大きくて。学んだものをどう自分の中で消化していくか…というのも含めて、とにかく慌ただしかったです(笑)。本当にあっという間でした。
――それでは最後に、2022年の抱負やチャレンジしたいことを教えてください!
下野:富士山にずっと登りたいと思っているんです。そしてロケにも行きたいです。きれいな景色を見つつ、できれば温泉に浸かっておいしいものを食べたいですが、贅沢は言いません(笑)。ベストなのは富士登山ロケですね!
――富士登山したいと思うきっかけは何かあったのですか?
下野:「登ったことがないな」というところからですね。40歳の手前くらいで、苦手なことや初めてのことに挑戦したいなという気持ちが芽生えたんです。僕自身は何でも“初めてやること”に結構抵抗があるタイプなのですが、でも、やってみたら声優の仕事や人生にフィードバックできることが多いんだな、まだ成長できるんだなと実感しまして。「そういえば富士山に登ったことがないよなぁ」と思い始めて、一回は登っておきたいと思っています。
【放送情報】
・TOKYO MX:毎週水曜深夜0:00-0:30
・サンテレビ:毎週木曜深夜0:00-0:30
・KBS京都:毎週木曜深夜1:00-1:30
・BS日テレ:毎週水曜深夜0:00-0:30
・AT-X:毎週木曜夜10:30-11:00ほか
【配信情報】
・dアニメストア:毎週水曜夜11:30-0:00
※その他サービスでも順次配信予定
【キャスト】
大西沙織、下野紘、堀内賢雄、天崎滉平、前野智昭、村瀬歩、森田成一、日笠陽子、大塚芳忠ほか
※天崎滉平の「崎」は立つ崎が正式表記
(C)2022 Fe/KADOKAWA/殺し愛製作委員会
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