「40年かけてようやく納得できる時期に入った」
――今も昔も「ギターはカッコいいもの」と言う部分もあると思うんですけど、布袋さんが追求するカッコよさとは何でしょう?
ギタリストである限り、音がすべて。ディストーションがかかっていても濁りがない澄んだトーンと、シャープで心地良いビートやメロディを奏でることは、常に心がけています。やっぱり布袋寅泰は音がカッコ良くなきゃいけない。ギターというツールで自分の感情を表現していくのは時間がかかりましたが、40年経って今やっと、自分の中で納得できる時期に入ってきたと思っています。
僕は最初から「誰かと似たようなギタリストにはなりたくない」という思いが根本にあって、今のスタイルやオリジナリティーを追い求めてきた気がするね。ギターのペイントや、音楽への様々なアプローチもそうだし。
もちろん最初は、多くのギタリストの真似するところから始まったギター人生だけど、自分の感情や視点、そして考えを持って音を奏でていると、オンリーワンのスタイルを見つけ出すことが出来るというか。それにはそれなりの覚悟がいるし、なかなか誰にでもできることではないと思いますけどね。
――良い音を奏でるために心がけていることはありますか?
ギターとは「このフレーズが面白い」とか、「このギターがカッコいい」とか、自分自身がワクワクして楽しめるような間柄じゃなければ、なかなかいい音は出せない。「好きこそものの上手なれ」の気持ちが一番大事なんだろうな。ギターじゃなくても、仕事やスポーツやどんな世界でも同じゃないかなと思いますね。
――改めて、今回の映画を観た観る方たちへのメッセージをお願いします。
とにかく、一歩を踏み出す勇気につながる映画だと思うんですよ。長年の僕のファンのみんなには懐かしさと同時に、共感してもらえると思う。また、僕を知らない方々に僕を知ってもらう大きなチャンスだとも思うしね。60〜80代の先輩方や、10代のロックを体験していない人たち。続くコロナ禍で立ち止まり、目標を失いつつある人たち。そんな方々にも心地よいポジティブな風を感じてもらえる映画です。新しいアルバム(「Still Dreamin'」発売中)も良い仕上がりなので、ぜひ布袋寅泰を再体験、もしくは初体験してほしいと思います。
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