20歳を迎えた板垣李光人、一つ一つの現場が学びに
――本作は人生の節目からのキャリアも描かれています。板垣さんは20歳の節目を迎えましたが、これまでの俳優人生で特に印象深かった出来事を教えてください。
「ここは今から倫理です。」(2021年、NHK総合) では愛着障害の役で、作品はフィクションだけど“リアル”を視聴者に届けるということを強く意識しました。山田裕貴さんとご一緒した点でも印象的な作品。二度目の共演でしたが、芝居はもちろん、現場の居方などたくさんのことを学び、憧れの俳優さんです。
――これまで芸能生活の中で壁にぶつかったことや大変だったことはありますか?
学校よりも仕事が楽しくて好きでしたし、大きな悩みはなかったかな。小さいころから活動をさせていただいていた中で、子どもながらに漠然と、生涯の仕事としてずっとやっていくんだろうなと思っていました。なので、芸能界以外の仕事を考えたことはなかったです。
――ご自身の中で成長を感じられたエピソードを教えてください。
「約束のネバーランド」に出演した際は、平川雄一朗監督から芝居への向き合い方を教わりました。撮影前に約1カ月半、平川監督とリハーサルを重ねたので、役の厚みを出すことができたのかなと思います。改めて、作品や役を深く考えることの大切さを実感しました。
――厳しい現場だったんですか?
平川監督が愛のある方でしたし、シンプルに自分がいい芝居ができていなかったから、厳しいとは感じなかったです。妥協して「OK」を出されるのが嫌なので、何回も何回もトライさせていただけるのはありがたいこと。そういう監督だからこそ、「OK」が出たときは本当に良しとされたんだと思って、うれしかったです。