成熟をみせる人気若手俳優から、確かな実力の往年俳優までずらり!
優秀主演男優賞を受賞したのは、佐藤健、菅田将暉、西島秀俊、松坂桃李、役所広司。優秀主演女優賞は、天海祐希、有村架純、永野芽郁、松岡茉優、吉永小百合が受賞。今の日本映画に欠かせないスターたちが名を連ねる。
若手実力派俳優たちはもちろんだが、大御所俳優たちの活躍も見逃せない。なんといっても注目は、役所広司だ。今回、最優秀賞を受賞すれば、「Shall We ダンス?」(1996年)、「うなぎ」(1997年)、「孤狼の血」(2018年)に続く、4度目の受賞となる。名実ともに日本映画界のトップ俳優として君臨する、その圧倒的な演技力に果たして4度目の栄誉は輝くのだろうか。
一方、主演女優賞で最優秀賞を受賞すれば歴代記録を更新するのが、吉永小百合だ。今回の「いのちの停車場」で最優秀賞を獲得すれば5度目の受賞となる。その立ち姿だけでも独特の雰囲気を醸し出す、彼女ならではの演技にはやはり一目置かざるをえないだろう。主演女優賞でも、若手と大御所、甲乙つけ難いその演技力のどちらに軍配があがるのか見ものだ。
優秀アニメーション作品賞や優秀外国作品賞も話題作ぞろい
優秀アニメーション作品賞と優秀音楽賞を受賞した細田守監督最新作「竜とそばかすの姫」(2021年)は、細田監督作品史上最高の興行収入を記録。主人公の声を担当した中村佳穂が、ともに主題歌に参加したmillennium paradeと披露した、第72回NHK紅白歌合戦でのパフォーマンスも記憶に新しい。
優秀外国作品賞に選ばれた「ノマドランド」(2021年)は、第93回米・アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演女優賞を受賞。「アベンジャーズ」シリーズに続く最新ヒーロー超大作「エターナルズ」(2021年)の監督にも抜擢されたクロエ・ジャオがメガホンを取った、最優秀賞有力候補作品のひとつだ。
果たしてどんな作品、キャスト、スタッフ陣が最優秀賞に輝くのか。3月11日の「第45回日本アカデミー賞」で発表される。