100年にわたる女性たち3世代の人生を描く連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。3月17日放送の第96回では、るい(深津絵里)の叔父にあたる雉真勇(目黒祐樹)が桃太郎(青木柚)に恋のアドバイスを贈る場面が描かれ、“カムカム”ファンを和ませた。(以下、ネタバレがあります)
「先延ばしにするんじゃねえ」
「カムカムエヴリバディ」は上白石萌音、深津絵里、川栄李奈がヒロインのバトンを繋いでいく異例スタイルの朝ドラ。第20週「1993-1994」は安子(上白石)とその娘・るい(深津)にまつわる過去が解き明かされる展開となっている。
第96回では、ともに野球好きの勇と桃太郎がすっかり打ち解けた様子でキャッチボールをする場面が描かれた。勇の息子は野球に興味がなかったようで、孫も女の子ばかり。勇にとっては、諦めかけていた若い世代の親族との念願のキャッチボールだ。
そんな勇に、桃太郎は切ない初恋の顛末を打ち明けていた。ひなたの友人・小夜子(新川優愛)への10年以上にわたる一途な片想いだ。
「2年の夏にやっとレギュラーとってな、告白しようって決めてん。“甲子園行けたらその人に告白しよう”て。そやけどその前に、ほかの男と結婚してしもた」と打ち明けた桃太郎。勇は「あ~!」と、まるでひいきの野球チームが失点した時のように悔しそうな表情を浮かべ、しみじみと「おなごを好きになった時ぁ、“あれができたら、これができたら”いうて先延ばしにするんじゃねえ。絶対(ぜってぇ)、報われんぞ」と笑顔を見せた。
よみがえる50年前の片思いの記憶
このシーンで語られることはなかったが、勇自身も若い頃、桃太郎の祖母にあたる安子に長い間片想いをしていた。