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ビッケブランカ、“音楽の実験”で曲を作り続けた5年間「ちゃんと出口があることが何よりうれしい」

2022/03/23 08:00

撮影に入ってきおて久しぶりなライターさんに「お元気でしたか?」と声を掛けるビッケブランカ
撮影に入ってきおて久しぶりなライターさんに「お元気でしたか?」と声を掛けるビッケブランカ 撮影=大石隼土

言ってしまえば、『ポニーテイル』で好きになってくれた人にそのまま好きでいてね、っていう姿勢がないんです(笑)


――ビッケさんがおっしゃるAD、作品でいくと3rdフルアルバム『Devil』以降になると思いますが、より自分自身を解放して、羽ばたいていったような印象もあります。ご自身の中でビジョンが明確になってきたところもあったんですか?

「でも、こういうモノを作るべきだとか、ビッケブランカをこういう存在にしていきたいとかはなくて。だから、(曲が)とっ散らかるんですよね(笑)。『蒼天のヴァンパイア』みたいに日本語で日本的なメロディーだとしても、サウンド構成としては日本でやるにはルール違反でしょ、みたいな曲も作るし」

――他にはないバランス感でビッケブランカらしいなと思いましたよ。

「そういうのがあるかと思えば、その一つ前には『ポニーテイル』っていうこれぞJ-POPみたいな曲を作ってみたりとか」

――完全にJ-POPのど真ん中を射抜くようなミドルバラードでしたね。

「言ってしまえば、『ポニーテイル』で好きになってくれた人にそのまま好きでいてね、っていう姿勢がないんです(笑)。どこまでいっても音楽で実験しちゃうクセがあるし、それだけはやめられなくて。何ていうのかな、研究者を見るようなつもりでいて欲しいなと思います(笑)」

――それは、これしかできないっていうことなのか。それとも、結果的にそうなっていて、それを受け入れてるのか。

「それでいくと前者かな。どうしようもないし、それを直す気もないから。振り返れば振り返るほど、全てにおいて自分はそうだったんですよ。すぐ目移りするし、小学校1年生のときに好きな子は2人いたし(笑)」

――でも、好きなモノは好きなんだと、相反する状況でも言えるのが今の音楽性に表れてますよね。

「そうなんですよね。あと、それだけじゃなく、やってみないと分からんというのもあって。例えば、授業参観のとき、いきなり最後に『すいません、5分ください!』って言い出して、5分どころか10秒ぐらいで終わるんですけど、友達と踊りだして『どうですか?』って反応をうかがったりとか。まあ、すごくザワザワしたんですけど(笑)」

――そりゃ、そうですよね(笑)。

「そこで、『こういうことをするとザワつくんだ!』って学んだっていう(笑)。そういうトライ&エラーをめちゃめちゃしてきてるんです。それを恥ずかしいとも思わなかったし、そういう性格なんですよね」

――この5年の間でそういった経験で印象深いことはありますか?

「先ほども話に上がりましたけど、『まっしろ』の後に『Ca Va?』を出してるんです。当初、制作チームで話し合ったときは、『まっしろ』で好きになってくれた人をもう1回ひきつける曲を出すべきという意見が大半だったんです。でも、そこで『Ca Va?』を出してるのはトライだったし。ただ、これがエラーだったかどうかは分からなくて」

――確かに両方の結果が分かるわけではないですからね。

「一応、僕たちの判断としては、そこで数字的には伸びてるから成功だろうっていう。それに、『まっしろ』の後に『Ca Va?』を出して、みんなに『えぇ!?』って言われたのが楽しかったから(笑)、そっちの方が収穫アリだし。やっぱり、セオリーと違うことをするのを好んできましたからね」

――今回、そういった流れを包括した『BEST ALBUM SUPERVILLAIN』が完成しました。新曲「アイライキュー」を含む2枚組全36曲入りの特大ボリュームですが、ファン投票の結果が反映されたことがひとつの特徴でもあります。

「全てにおいて想定はしてなかったんですけど、『ウララ』が人気なんだなと頷きつつ、トップ10に『WALK ‒ long ver.』と『白熊』が入っていたことは驚きましたね」

――ライブでの感触とはまた違うランキングになっていたような?

「これはライブでの反響よりも、楽曲の力だけだと思うんですよ。ライブでいいところに置いてたから上位っていう感じではない気がする。単純に『ウララ』が僕の書いた中で一番いい曲なんだろうなと思ってます」

下に続きます
ビッケブランカ=2016年ミニアルバム『Slave of Love』でメジャーデビュー。ドラマ「獣になれない私たち」(2018年日本テレビ系)挿入歌「まっしろ」やSpotify CMソング「Ca Va?」、ドラマ「群青領域」(NHK総合ほか)の主題歌「北斗七星」などタイアップも多数手掛ける。大型フェスにも多数出演している。8月からは、THE TOUR『Vicke Blanka』もスタート。

ビッケブランカ=2016年ミニアルバム『Slave of Love』でメジャーデビュー。ドラマ「獣になれない私たち」(2018年日本テレビ系)挿入歌「まっしろ」やSpotify CMソング「Ca Va?」、ドラマ「群青領域」(NHK総合ほか)の主題歌「北斗七星」などタイアップも多数手掛ける。大型フェスにも多数出演している。8月からは、THE TOUR『Vicke Blanka』もスタート。

■THE TOUR『Vicke Blanka』
8月27日(土) 愛知・名古屋国際会議場センチュリーホール
9月9日(金) 大阪・フェスティバルホール
9月16日(金) 石川・金沢市文化ホール
9月18日(日)  福岡・ 福岡国際会議場メインホール
9月23日(金・祝) 宮城・トークネットホール仙台 大ホール
10月10日(月・祝) 北海道・札幌市教育文化会館
10月30日(日) 東京・東京ガーデンシアター
※2022年4月25日(月)12:00からオフィシャルファンクラブ「French Link」最速先行チケット抽選予約がスタート
公式サイト
https://vickeblanka.com/

『BEST ALBUM SUPERVILLAIN』
3/23(水)発売
BEST ALBUM SUPERVILLAIN avex trax
収録曲●(DISC1)ココラムウ/Natural Woman/Slave of Love/Echo/Golden/Moon Ride/Want You Back/Stray Cat/幸せのアーチ/THUNDERBOLT/ウララ/Get Physical/Black Rover/今ここで逢えたら/夏の夢/まっしろ/Winter Beat/キロン/WALK – long ver.
(DISC2)Lucky Ending/Ca Va?/白熊/Black Catcher/Shekebon!/TARA - 2020 Mix/かたうた/Avalanche/ミラージュ/ポニーテイル/ 天/蒼天のヴァンパイア/夢醒めSunset/FATE/オオカミなら/北斗七星/アイライキュー

画像一覧
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  • ベストアルバム『BEST ALBUM SUPERVILLAIN』をリリースするビッケブランカ
  • ビッケブランカ、“音楽の実験”で曲を作り続けた5年間「ちゃんと出口があることが何よりうれしい」
  • 5年とは思えないほど多作だが「これでジャストか、ちょっと多いかな、くらい」と話す
  • 撮影に入ってきおて久しぶりなライターさんに「お元気でしたか?」と声を掛けるビッケブランカ
  • インタビューでは幼少時の恋についても話していた
  • 「どこまでも音楽で実験しちゃうクセがある」と話す
  • ビッケブランカ
  • ビッケブランカ
  • 初回生産限定グッズ付きジャケット。「CA4LA」コラボキャップ、Music Video HistoryのBlu-ray/DVDが付く
  • 「FATE TOUR 2147」、Music Video HistoryのBlu-ray/DVD付きジャケット
  • 2CDのみのジャケット

関連人物

  • No Image

    ビッケブランカ

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