みんなの陰に隠れているような子どもでした
――ちなみに、しんのすけたちと同じ5歳ぐらいの頃の川栄さんはどんな子どもでしたか？
引っ込み思案で静か。みんなの陰に隠れているような子どもでした。
――ちよめは「くノ一」ということで、身に付けたい忍術はありますか？
私は人見知りなので「友達が集まって来る術」みたいなものがあったらいいなと思います。しんちゃんは割とフラットに誰とでも仲良くなれますけど、私は撮影現場とかで声を掛ける時も「今、話し掛けても大丈夫なのかな？」とか、いろいろなことを考えてしまうんです。だから、フレンドリーなしんちゃんのことがうらやましい。しんちゃんみたいな人が近くにいたらありがたいですね。
――先日、「カムカムエヴリバディ」の放送が終了しましたが、朝ドラのヒロインを経験して得たものは？
いろいろな方とお芝居をさせてもらえたことは本当にうれしかったです。3カ月ちょっとの撮影期間は内容が濃過ぎて…(笑)。英語や関西弁など、新しいものを身に付けるための勉強もあって怒涛(どとう)の日々でした。一言では表せないぐらいたくさんのものを得たような気がします。
――役の年齢設定も幅が広かったですよね。
10代から始まって最後は50代。脚本でも設定年齢より割と幼く描かれていたので10代の時は子どもっぽく演じました。50代は落ち着いたテンションだけど、「キャラクターはそのままで」という監督からのリクエストがあったので、明るさを変えずに年齢を重ねた雰囲気を出すのが難しかったです。
でも、一つの作品を通して幅広い年齢を演じている姿を皆さんに見てもらえたことはうれしく思っています。
――年齢を重ねていく中で、“文ちゃん”こと五十嵐文四郎(本郷奏多)との別れもありました｡「文ちゃんのことが許せない！」という視聴者の声もありましたが…(笑)。
私も台本を見て「えっ？ 文ちゃん…」って思いましたけど(笑)、人生はそんなに全部うまくいかないですし、文ちゃんのように自分を貫いて生きる人もたくさんいますから、ものすごくリアルだなと思いました。
自分の長所になるようなものを身に付けたい
――2022年は「寅年」ということで、今後トライしてみたいことは？
朝ドラで英語を1年ぐらい勉強したんですけど、仕事とはいえあんなに長く続けられるとは思いませんでした。これまでは、何かを始めても3日ぐらいで終わっていましたから(笑)。
ただ毎日楽しく生きているような人間なので、趣味や特技がなかったんです。朝ドラを通して自分にも長く続けられるものがあると気付いたので、何か人生に役立つ学びみたいなものを見つけられたらいいなと。料理やお裁縫、語学など何でもいいので自分の長所になるようなものを身に付けたいと思っています。
◆取材・文＝月山武桜
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
4月22日(金)全国東宝系で公開
原作：臼井儀人(らくだ社)／「月刊まんがタウン」(双葉社)連載中／テレビ朝日系で放送中
監督：橋本昌和
脚本：うえのきみこ、橋本昌和
製作：シンエイ動画・テレビ朝日・ADKエモーションズ・双葉社
声の出演：小林由美子、ならはしみき、森川智之、こおろぎさとみ ほか
公式サイト：shinchan-movie.com
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